20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/25(月) 22:08:35.06 ID:d5tGG4Gs0
  
 気がつくと知らない部屋にいた。病室と認識するまでに時間はかからなかった。 
 隣で目を覚ましたのを確認したちひろさんが泣いて事務所に報告していた。 
 プロデューサーさんが目を覚ましました、と。 
  
 そこからは連日アイドルたちのお見舞いだった。 
 有名アイドルが病院に集いすぎてファンが押しかけることもあった。 
 そういうわけで、今ではこうして贈り物だけ貰う形になっている。 
  
 スタッフさんも霊媒師さんも軽傷で済んだ。 
 番組プロデューサーは奇跡的にも無傷、小梅も無傷、俺は大怪我。 
  
 その後の彼は霊媒師が呼んだ方々で除霊を行ったそうだった。 
 後ほど聞いたが、相当に労力を要したとのこと。人の怨念は恐ろしい。 
 事故直後も周辺への被害は少なく、彼は損害を弁償するだけでよいとのこと。 
  
 彼もなんだかんだついていたということだった。 
 番組もなくなってしまったが、それはそれでよかった。 
 その傍らで俺は長期間の入院を強いられ、今に至るということだ。 
  
 「…さん」 
  
 「…プロデューサー、さん」 
  
 『ああ、ごめん。話だったよな』 
  
 「…うん…」 
  
 「私…その…みえる、んです」 
  
 『やっぱり…幽霊、みたいなもの…が、か?』 
  
 「…そ、そう…です…えと…」 
  
  
  
  
  
 「この、右目で」 
  
  
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