18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/25(月) 22:06:51.76 ID:d5tGG4Gs0
  
 後はこの道を直進するだけで街に着く。もう大丈夫だ。 
  
 ああ、ここはどこだ?もう引き返したのか。 
 調子に乗るべきではなかったな。すまない。ああ。彼がそう言って謝る。 
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2013/03/25(月) 22:07:40.95 ID:d5tGG4Gs0
  
 いきなり異常なまでの力でハンドルを奪われる。 
 彼は力いっぱいアクセルを踏み、どんどん加速していく。 
  
 俺は立っている事も出来ず、ふらつきよろめき、車両の後方へと放り出される。 
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/25(月) 22:08:35.06 ID:d5tGG4Gs0
  
 気がつくと知らない部屋にいた。病室と認識するまでに時間はかからなかった。 
 隣で目を覚ましたのを確認したちひろさんが泣いて事務所に報告していた。 
 プロデューサーさんが目を覚ましました、と。 
  
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/25(月) 22:09:35.21 ID:d5tGG4Gs0
  
 「わ、わたし…小学校に、あがるくらい、から…はっきり、みえるようになって…」 
  
 「もっと小さいころからも、何か…みえてた、みたいで…」 
  
22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/25(月) 22:10:37.20 ID:d5tGG4Gs0
  
 「あの子は…私を、黒いのから…守って、くれるの…」 
  
 「アイドルに、なるまで…友達、あの子しか…居なかった」 
  
23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/25(月) 22:11:50.11 ID:d5tGG4Gs0
  
 『………』 
  
 『そんなわけ、ないだろ』 
  
24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/25(月) 22:12:29.66 ID:d5tGG4Gs0
  
 ぱっちりとした瞳が、涙に濡れて俺を離さない。 
 ああ、こんなことをされたら、俺の負けだよ。 
  
 『うん、本当だ』 
25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/25(月) 22:13:18.00 ID:d5tGG4Gs0
  
 そろそろ面会時間は終了です。 
 看護師さんが俺の部屋まで来て告げる。 
 ああ、もうだいぶ遅い時間だ。大丈夫だろうか。 
  
26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/25(月) 22:14:05.32 ID:d5tGG4Gs0
  
 『おはようございます!』 
  
 ぷ、プロデューサーさん…も、もう!言ってくれれば、迎えに行きましたよ? 
 目元に涙をためながら、ちひろさんが笑顔で迎えてくれる。 
27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/25(月) 22:15:29.41 ID:d5tGG4Gs0
  
 とりあえず事務所近くの呼び出された公園には着いた。 
 けれど、小梅が見当たらない。どこだろう? 
  
 見回すと、誰か…が、倒れてる? 
28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/25(月) 22:17:05.33 ID:d5tGG4Gs0
  
 それからも、小梅は懸命に仕事を頑張っていた。 
  
 心霊番組は内容を小梅と確認してから出演する癖がついた。 
 以前の事故もそこそこ噂になっていたらしく、もうあそこはどこの局も使わない。 
29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/25(月) 22:18:37.49 ID:d5tGG4Gs0
  
 「…あの、ぷ、プロデューサー…さん」 
  
 『うん?』 
  
30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/25(月) 22:19:32.94 ID:d5tGG4Gs0
  
 「プロデューサーさんのお、おかげで変われた気がする…んです」 
  
 「と、特にライブをしてる時は、何か自分じゃないみたい…で…」 
  
31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/25(月) 22:20:10.44 ID:d5tGG4Gs0
  
 彼女は幽霊が見える。それに一生向き合っていかなければならない。 
 けれど、彼女はもう、その事で思い悩んではいないようだった。 
 彼女の一歩に俺が貢献できたのなら、怪我の1つや2つは安いものだ。 
  
32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/25(月) 22:23:10.55 ID:d5tGG4Gs0
  
 以上です。ありがとうございました。 
 html化依頼を出させていただきます。 
  
 間違いに気付いた場合、補足修正を行わせていただきます。 
33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/25(月) 22:31:55.51 ID:d5tGG4Gs0
  
 補足ではありませんが、あまりに文章が雑なので、まとめBlog様の転載をご遠慮願います。 
 確認を終えましたが、補足修正はありません。ありがとうございました。 
  
  
34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/03/25(月) 22:38:36.88 ID:phSwXZC30
 乙。読み応えがありました 
35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/03/25(月) 22:42:18.01 ID:k6TD0gzoO
 これだけ書けて雑って… 普通にさくさく読めて面白いんだが 
 この前置き晶葉のひと? 
36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/25(月) 23:07:10.76 ID:d5tGG4Gs0
  
 >>35 さん 
  
 モバP「天才発明家・池袋晶葉は揺らがない」の事であれば、その通りです。 
  
37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/25(月) 23:09:59.91 ID:Y4QZFhoq0
 おつおつ 
38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/03/25(月) 23:19:50.99 ID:4lrHrkOo0
 小梅ちゃん可愛い 
  
 乙 
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