過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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661: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/07/04(木) 23:55:17.18 ID:g7lwC82X0
「この辺りには既に『未元物質』を散布してある。
この世に存在しない物質、それは全てをあり得ない方向に捻じ曲げちまうんだよ。
勿論音波だって例外じゃあない」

キャパシティダウンはただの音ではない。
ノイズを発生させれば能力者の演算を狂わせられるというほど簡単な話ではない。
その効果を得るためには、演算を阻害できる特定の音でないと駄目だ。
決められた音圧、決められた周波数、決められた波形。
そこから少しでも外れてしまえば、それはキャパシティダウンとして正しく効果しなくなり、ただのノイズになってしまう。

そして今、この場には『未元物質』が充満している。
一方通行のような能力者なら分かるだろうか、垣根の領域と化したこの空間では光や音が妙なベクトルに折れ曲がっている。
この世に存在しない物質によって、この世に存在しないように変質させられている。
少しでもそこから外れれば効果を失うキャパシティダウン。
ならば、『未元物質』により変質させられ捻じ曲げられた音はどうなのか?
その答えが、今の状況である。

「やろうと思えば逆位相の音波をぶつけて無効化することだって出来る。
キャパシティダウンを用意したぐらいで俺に挑むのは早計だったな」

その程度では、垣根帝督の力と頭脳を上回れない。
その程度では、未元物質に封をすることは出来ない。
ともあれ、もはや馬場芳郎に勝機はなかった。

「ぐっ……。まさかここまでとは。完全に予想外だった。
けれど、これで勝ったと思わない方がいい。その減らず口もじきに叩けなくなる」

「ほう。テメェがくたばるからか?」

馬場にもまだ手はある。T:GDはまだあるし、T:MT(タイプ・マンティス)というとっておきもある。
だが、前者では手も足も出ないことは証明されているし、後者を使ったところで第二位に敵うとは思えなかった。
そうなると、馬場に残された手段は一つ。
気付かれぬように馬場は蚊ほどの大きさのロボットを放った。


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