過去ログ - 錆白兵「ここはどこでござるか……」神裂火織「必要悪の教会女子寮ですが……」
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◆4ipphlbOc2
[sage saga]
2013/04/21(日) 01:41:57.56 ID:hIA84u8D0
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「では! 失礼いたします!!」
神裂火織は聖ジョージ大聖堂の、豪華絢爛の両開きの戸を強引に閉めた。
怒り心頭。
今の彼女の感情を表すのはこれである。
「まったく、ローラも困ったものです」
ではなぜ温厚な性格である彼女がここまで激怒しているのかと言うと、理由が一つだった。
ある情報が、彼女の耳に届いたからである。
――――『科学サイド』とは相いれない『魔術サイド』の人間が紛れ込み、『霊装(マジックアイテム)』の取引をしようとしているらしい――――と。
昨晩、科学技術の総本山である学園都市の長、学園都市統括理事長と、魔術の総本山であるイギリス清教の長、最大主教が協議した結果―――『最大主教(アークビショップ)』とは神裂が所属しているイギリス清教(必要悪の教会)のトップであり、ローラ=スチュアートがその役に付いている―――とんでもない事になった。
因みに、情報網は同僚のステイル=マグヌスである。
深夜零時に旅行鞄と学園都市行の航空券を持った彼にバッタリ会い、よっぽど彼は嫌だったのだろう、待ってたかのように愚痴をこぼされたのである。
「え!? ス、ステイル、今何と!?」
「だから、あの女狐は僕と土御門でその取引を阻止して来いって言っているのさ。そのガイド役に、上条当麻が選出されたんだよ。―――まったく、何で僕はいつもこうなんだ。これで日本に行くのは四回目だよ? 毎回時差ボケに翻弄される身になれってんだ。しかもその度にあのウニ頭の顔も拝めなくちゃならないし。まったく、神は何で僕にここまで強く当たるんだい――――って神裂、聞いているのか?」
尚、劇場版の話は今はまだの方向で話を進めてもらいたい。
神裂はその前半部分の言葉の意味をよく理解したうえで、ステイル以上に嫌な顔をしながら、こう訊いた。
「……………また、ですか」
「……………うん。まただよ」
二人同時に二人同じような溜息が重なる。とてもとても嫌そうな長い溜息が。
学園都市に外部の人間を入れる為には学園都市の内部の人間と関わりを持つ者ではなくてはならない。それにステイルが選出され、その相棒役として土御門と上条が選ばれたのだ。
要するに、上条当麻は全く関係ない所で“また”魔術サイドの闘争に巻き込まれそうになっているのである。
それからだ。神裂が怒涛の如く怒り狂ったのは。
深夜遅くだと言うのにすぐさま聖ジョージ大聖堂に飛び込み、豪華絢爛なベッドで就寝についていたローラ=スチュアートの眼を開けさせ引きずり恐ろし、こう問いただしたのだ。
「ただの学生であるはずの”上条当麻を、なぜまたも巻き込むのですか!! あなたは!!」
―――と。
まぁ、この時点ですでに“ただの学生”の枠を大いに越えている上条当麻であったが、そこはそこ。魔術など素人である彼を庇うのは神裂火織という魔術師の性であった。
ただの学生なら、学園都市統括理事長主催のトップシークレットの実験の渦中などいないし、イギリス清教の虎の子である禁書目録の管理者になどなる訳ないし、魔人となった否定姫と言う女と同じ部屋に何も知らずに住んでいるなんてあってはならない。
もうこの時点ですでに上条当麻は『ただの学生』と言う身分から二つ三つ上のクラスにいるのだ。
それを知らない神裂は、それから朝までずっと抗議の直談判をし続けたのだが……。勿論、諸君らが知っての通り“史上最高に過激な鬼ごっこ”に上条当麻は巻き込まれる。と言うとは、神裂の直談判は却下されたのは言うまでもない。
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