過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/19(日) 10:03:43.04 ID:6wN2+WcTo

 じっと眺めていると、シラユキの睫毛がぴくりと震える。わたしはどきりとした。

 彼女は何度か息を深く吸い込み、吐き出した。
 彼女の呼吸に合わせて、布団がゆっくりと上下する。
 
 それからシラユキの瞼がゆっくりと開かれた。
 彼女はすぐにわたしに気付いて、ゆっくりと顔をこちらに向ける。

「どうしました?」

 彼女は微笑む。わたしは胸が詰まるような思いだった。なぜなのかは、分からないけれど。

 どうかしましたか、と彼女は訊ねる。
 どうしたんだろう? いったいどうしたっていうんだろう? 分からない。

「眠れないの」

 彼女は困ったような顔をする。わたしは何も言わずに身じろぎした。
 視線を合わせるのが、少し怖い。雨の音が鳴り続いている。

 シラユキはベッドの上で体を動かし、壁際に寄ってスペースを作ってくれた。
 わたしはその隙間にもぐりこむ。彼女はくすぐったそうに身をよじった。




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