過去ログ - 【マジェプリ】もしもイズルが一週間いなかったら
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90: ◆jZl6E5/9IU[saga]
2013/05/26(日) 18:59:01.87 ID:cUmqdaKSO
クギミヤ・ケイがその日遅くまで起きていたのは『偶然』としか言えなかった。
仲間の一人であるイリエ・タマキの甘えのために、彼女が寝付けるまで付き添っていたのだ。
そのまま共に寝るという選択肢もあったが、部屋のベッドはそれぞれに支給されたものであって、二人用ではない。
なので、二人で寝るのは窮屈すぎるし、ケイがそのまま自分の部屋に帰るのは当然であった。

以下略



91: ◆jZl6E5/9IU[saga]
2013/05/26(日) 19:01:19.81 ID:cUmqdaKSO
『偶然』ケイが選んだのは、指令室を通って展望デッキへと向かうルートだった。
彼女がそこを選んだのは、美しい地球を眺める、というだけの目的のためだ。
しかし、その目的は果たせなかった。美しいモノは、傷付いた心では味わえないのだから。

道を決めて、最低限の照明が点いた通路を歩き始めて数分。
以下略



92: ◆jZl6E5/9IU[saga]
2013/05/26(日) 19:04:40.33 ID:cUmqdaKSO
「……ねぇ、どう思う?」

「ジュリアシステム? 私は……どうにもならないことだと思う」

「パイロットを生き残らせるために本能を刺激して、感情をひどく揺さぶる――愛情、激情」
以下略



93: ◆jZl6E5/9IU[saga]
2013/05/26(日) 19:06:06.42 ID:cUmqdaKSO
すまん。ちょっと中断。


94:再開 ◆jZl6E5/9IU[saga]
2013/05/26(日) 19:31:53.44 ID:cUmqdaKSO
ガタッ、と。
整備長が何事かを続けて言おうとする前に、動揺にケイが震えを起こしてドアに音を与えてしまった。

「誰!?」

以下略



95: ◆jZl6E5/9IU[saga]
2013/05/26(日) 19:33:21.00 ID:cUmqdaKSO
――心の底から?
その心が本物かも分からないのに?
ふと沸き上がってきた疑念に、手が、足が、体が震え出す。
まるで、どうやって立つのかを知らない生まれたての小鹿のようだ。

以下略



96: ◆jZl6E5/9IU[saga]
2013/05/26(日) 19:35:35.85 ID:cUmqdaKSO





以下略



97: ◆jZl6E5/9IU[saga]
2013/05/26(日) 19:36:21.27 ID:cUmqdaKSO
しかし――

「……はい?」

イズルの行動の出鼻はあっさりと挫かれた。
以下略



98: ◆jZl6E5/9IU[saga]
2013/05/26(日) 19:42:27.09 ID:cUmqdaKSO
おかしな点はまだあった。
これは何よりもおかしかった。
彼女の身体はガクガクと不自然に震え、また、その瞳から大粒の涙をこぼしていた。

「……い、ずる」
以下略



99: ◆jZl6E5/9IU[saga]
2013/05/26(日) 19:45:27.08 ID:cUmqdaKSO
「……あなたは本物、よね?」

「……」

訳の分からない質問にイズルは困惑しながらも、とにかくケイを備え付けのテーブルまで連れていき、イスに座らせる。
以下略



100: ◆jZl6E5/9IU[saga]
2013/05/26(日) 19:48:34.02 ID:cUmqdaKSO
(……医療班の人を呼んだ方が良いかな?)

少し悩んでから、今考えられる最善の選択肢を取ることにした。
このまま放ってはおけないし、かといって自分にどうにかできそうにもない。
そう決めると、イズルはすぐさま行動に移す。
以下略



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