過去ログ - モバP「大好きだから、――くれ」
↓ 1- 覧 板 20
2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/23(木) 19:59:04.00 ID:dm9rig7t0
続けたまえ
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/05/23(木) 19:59:15.92 ID:y2QXXRoN0
期待
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/23(木) 20:00:53.33 ID:hGaI4iceo
時計に目をやると、そろそろアイツが着く時間だと気付いた。
迎える準備をするために事務作業をする手を止めて腰を上げる。
給湯室へと向かい、インスタントのコーヒーとココアをいれると適当に混ぜ合わせると、
とても甘い、あたたかなココアの茶色が苦くて黒いコーヒーへと溶け込んでいく。
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/23(木) 20:01:43.38 ID:hGaI4iceo
輿水幸子(14)
i.imgur.com
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/23(木) 20:14:17.74 ID:hGaI4iceo
すまないな、と詫びると「本当にあなたはダメなんだから」と不満を漏らす。
別に、本気で怒っているわけではないだろう。
いつもなら事務所に入ってきてすぐに声をかけてやっていたのが、今回は少しタイミングがズレてしまったのが気に入らないのだ。
7: ◆IRWVB8Juyg[saga]
2013/05/23(木) 20:21:50.66 ID:hGaI4iceo
「ふん、まぁいいですけれど……それで、今日のお仕事はなんですか?」
どうやら幸子が早めに来た分の貯金は、幸子の声を聴いているうちに尽きてしまったらしい。
時計をみるとちょうどいい頃合いになっていて、手元のカフェモカは冷たくなってしまっていた。
8: ◆IRWVB8Juyg[saga]
2013/05/23(木) 20:25:55.05 ID:hGaI4iceo
「ほらほら、さっさと行きますよ! ボクが乗っているんですからきちんと安全運転してくださいね?」
車に乗ると同時に急ぐよう催促される。
もちろん、と答えると、幸子は満足気に深くシートへともたれかかった。
9: ◆IRWVB8Juyg[saga]
2013/05/23(木) 20:27:00.32 ID:hGaI4iceo
「ふふん、見ましたか? どんなお仕事だってボクにとっては簡単なことなんですよ!」
撮影を終えて、疲れているはずなのにその様子は一切見せることなく。
俺の元へと戻ってきた幸子の第一声はそれだった。
10: ◆IRWVB8Juyg[saga]
2013/05/23(木) 20:30:12.70 ID:hGaI4iceo
今日の仕事はもう終わり、あとは幸子を送るだけ。
あぁ、離れてしまうのが惜しい。寂しい。恋しい。
「……プロデューサーさん? どうしたんですか?」
11: ◆IRWVB8Juyg[saga]
2013/05/23(木) 20:32:13.31 ID:hGaI4iceo
「……なんですか? ほら、いきますよ」
まだ固まった思考回路が復活していないのに幸子に手を握られる。
とても小さくて、少し冷たくて、可愛らしい手。
12: ◆IRWVB8Juyg[saga]
2013/05/23(木) 20:34:36.94 ID:hGaI4iceo
それから数日、幸子とはまともな会話ができなかった。
幸子が怒っていたというよりも、俺が怖くなってしまっただけだ。
仕事の確認、送り迎え。幸子はきちんと仕事をこなして、スタッフにも褒められる。
そこで俺は「よかったよ」の一言も言えずに、運転手として待っている。
77Res/45.40 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。