過去ログ - 八幡「徒然なるままに、その日暮らし」
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259: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/29(土) 22:14:36.11 ID:DC09rvNV0
「やっはろー、雪乃ちゃん、来てくれたんだぁ」
「呼んだのは姉さんでしょう。それより、これはどういうこと?」

 これ、のタイミングで俺を指差す雪ノ下。
視線は変わらず冷徹無比。
以下略



260: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/29(土) 22:29:57.45 ID:DC09rvNV0
 並みの人間では、この空気の中で下手な発言などできないだろう。
実際もう、さっきまで陽乃さんに熱い視線を送っていた男たちの気配もなくなってしまっていた。
危険を察知して逃げたか、我関せずと意識を逸らしているか。
興味はあれど、生存本能には逆らえないのだろう。
その気持ちは痛いほど分かる。俺だって同じ立場なら速攻で逃げるし。
以下略



261: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/29(土) 22:37:44.12 ID:DC09rvNV0
「んー? ちょっとねぇ、色々お話しよっかなーって思って、来てもらったんだよ」
「この男に関わると碌なことがないから止めなさい、と何度も言っているでしょう。経歴に傷がつくのは姉さんの方なのよ?」
「あはっ、心配してくれるの? でも大丈夫、この程度じゃあスキャンダルにもならないから」
「そういう問題じゃないわ、この程度の男に関わること自体がマイナスだと言っているの。大体知的レベルが月と微塵子程も差のある姉さんが、比企谷くんなんかと何を話すことがあるのよ」

以下略



262: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/29(土) 22:46:05.70 ID:DC09rvNV0
「んふふ、気になる? ねぇ、気になるの? わたしと比企谷くんが、雪乃ちゃんのいない所で、二人きりで、仲良くテーブル挟んでお昼しながら何を話してたか」
「何を馬鹿なことを言っているのかしら。どうして私がそんなことを気にしなくてはならないの?」
「もう、そんなに苛々しないで、ね?」
「苛々などしていないわ、言いがかりは止めて頂戴」

以下略



263: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/29(土) 22:54:43.05 ID:DC09rvNV0
 と、陽乃さんが、俺の懇願の視線に気付いたらしい。
ぱちくりと一度瞬きして、花咲くように微笑む。
その顔を見て瞬時に理解した。
この人は俺の真意を読み取って――期待の逆方向に答える気だ。

以下略



264:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/29(土) 22:57:43.39 ID:l63xR0N2o
ゆきのんかわいいよー


265: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/29(土) 23:07:16.55 ID:DC09rvNV0
 怖ぇ! だから怖いって、そんな睨まなくてもいいだろ。
視線は鋭いし、声は尖ってるし、空気は重いし、おまけに言葉もいつもの五割増しで毒が効いてるし。
一体、今日の俺のどこにそんな落ち度があったってんだよ……終いにゃ泣くぞ。
正確には姉妹に泣かされてるんだけど。上手いこと言ってる場合か、俺?

以下略



266: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/29(土) 23:15:42.03 ID:DC09rvNV0
「ふふ、嫉妬しちゃって、可愛いんだから、雪乃ちゃんてば」
「っ! その妄言を今すぐ撤回しなさい姉さん。誰が何をしているですって?」
「大丈夫大丈夫、お付き合いのお話って言っても、わたしと比企谷くんのことじゃなくて、雪乃ちゃんと比企谷くんのことだから。安心した?」
「冗談でしょう、むしろ鳥肌が立つわ。いえ、屈辱に身を震わせるべきかしら」

以下略



267: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/29(土) 23:25:28.69 ID:DC09rvNV0
「うん、それじゃあ十分楽しんだし、わたしはこれで退散しようかな」
「待ちなさい姉さん、話は終わっていないわ。というか、そもそも何か渡す物があると言って私を呼び出したのでしょう?」
「うん、だから、これ」
「これ?」

以下略



268: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/29(土) 23:34:04.91 ID:DC09rvNV0
「比企谷くんは雪乃ちゃんのだからね、わたしが手を出したりはしないよ、安心して」
「むしろその誤解に不安になるわ、何度も言うけど私は――」
「だって、先に雪乃ちゃんが出会っちゃったんだもんね」

 言いかけた雪ノ下の言葉に、敢えて被せて話す陽乃さん。
以下略



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