過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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◆EhtsT9zeko
[saga]
2013/06/14(金) 23:21:02.12 ID:JGBQ+Wk30
俺は必死で車を走らせた。どうすんだ!?このまま逃げ切れるわけないぞ!
「お、追いかけてくる!」
「撃ってくるぞ!頭下げろ!」
俺はそう怒鳴りながら考える。そんなとき、後ろから声が聞こえた。
「マーク!橋へ向かって!」
「なにかあんのか!?」
ハンナが叫んだので怒鳴り返す。
「これが使えるかも…」
ハンナはそう言って俺の前に何かを突き出してきた。
これは…爆薬?
「どこでそんなもんを?」
「ウェポンボックスの中に一式入ってた!」
―――ついてた!
このトラック、陸戦隊のものらしい。やつらの装備の予備に違いない。
すぐ近くで銃声が響いた。振り返ると、女性が自動小銃を荷台から後方に向けて乱射している。
「戦闘の車両を狙え!アシを止めさせろ!」
「はい!」
俺の指示に、女性の力強い返事が聞こえた。
俺はトラックを橋へ向かわせる。基地に近くには谷があって、そこには車一台がやっと通れる程度の小さな橋が架かっている。
この爆薬があれば、橋自体を崩落させることは出来なくても、通路に大穴を開けてやれる。
そうなれば、逃げ切れる!
基地の周りに広がる森を抜けた。橋が見えてくる。
「扱い方、分かるか?!」
「任せて!」
「よし…!投げろ!」
俺は橋の半ばまで来てハンナにそう指示をした。彼女が荷台から爆薬を投げる。
「ギリギリまでひきつけておけ!」
そう言いながらサイドミラーで後方を確認する。友軍の軍用車のライトが見える。
すこしスピードを緩めて、様子を見た。
―――よし、いまだ!
「爆破しろ!」
「了解!中に隠れて!行くよ!」
ズン!!!
重々しい衝撃音とともに、オレンジ色の閃光が走った。後方のライトの群れが、煙の中で一斉に停止する。
やったか?
そうは思いつつ、成果を確認している余裕なんてない。
俺は焦る気持ちを抑えながら、アクセルをさらに踏み込んだ。
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