過去ログ - 恵美「もし私が日本に馴染めなかったら」
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14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/06/15(土) 22:49:49.42 ID:aEntuCFko
恵美はいつものようにシャワーを浴び、ベッドに寝転がった
今日も寝られそうになかった。
ただしいつもと違い、不安や焦燥感からではない。気持ちの昂ぶりを抑えきれないからだ。

恵美(明日で全てが終わる)

恵美(お父さんの敵を取って、エンテ・イスラに……仲間の元に戻れる)

そのためには。そのために成すべきことは。

恵美(殺してやる)

恵美(魔王。卑劣で残虐な魔王。奴を必ず……殺してやる)

恵美自身には見えるわけもなかったが、その顔には凄惨な笑みが浮かんでいた。

***

翌日、恵美は会社に病欠の電話をかけた。
普段から無遅刻無欠席の恵美の言動は疑われることなく、その日は休みとなった。
身を軽くしたほうが良いと思ったため、移動のための財布と定期だけを持つ。
玄関から出る前に、部屋の中を見渡した。

恵美(もしかしたら今日、ここに帰らずにエンテ・イスラに戻るかもしれないんだけど)

恵美(……最後まで愛着は沸かなかったわね。ここにも、会社にも)

それでいいと恵美は思った。
所詮この世界は、自分にとって仮宿だったのだから。

恵美は躊躇いなくドアを開け、外に出た。


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