108: ◆.g97gKoujg[saga sage]
2014/01/06(月) 00:13:07.66 ID:hYrEbrhI0
内唇に鋭い痛みが走り、再び口内に血が溢れ舌に触れる異物感があった。噛みちぎった内唇の一部だ。
(つっ……やりすぎたな)
後悔もそこそこマリアヴェルは抱き寄せた凉一と唇を重ねる。
「な!? おやかたさ……!」
主の突然な奇行に驚愕し絶叫しそうになる茨木を左手を広げて制しつつ、マリアヴェルは含んだ血液を口移しで凉一へと流し込み強引に飲み込ませた。
離した口から粘性の血の赤糸をぷつりと指で切り口元を拭うと、マリアヴェルは傍らで呆然としている茨木を促す。
「この少年を連れていくぞ」
「…………はい」
もはや、主の決意は揺るがない。警官もすぐこの場にやってくる……茨木は腹立たしくも諦めたように気を失ったままの凉一を抱き上げた。
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