過去ログ - リヴァイ「俺が何者なのかを証明しよう――この大物を釣ることによって」
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212:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/05(月) 23:17:44.45 ID:onjTWGp30

「オ……オォォォアアァァァアア!?」

本日二回目の驚愕が、獣の巨人から迸った。
二の腕から広がった業火は、瞬く間に全身へと広がっていく。

肩、
腕、
胴体、
脇腹、
背中、
太もも、
頭部、

うなじ、へと。

在りとあらゆる箇所を、例外なく覆い燃え上がっていく。まるで人類の無念と怒りを象徴するように。
あれほど刃を防いだ自慢の体毛が、見るも無残に燃えていた。
それは地面に留まらず、地面や周囲に散った液体にも燃え移り、当たり一面が地獄の業火で焼かれる光景を作り出す。

これが人類の知恵と叡智が結晶した、新兵器の効果と最終決戦の舞台である。
しかし、これだけでは意味がない。
一見するだけなら地獄絵図だが、巨人とは高温を纏う生物である。熱による耐性は大きく、この程度で殺せはしない。

これは第一段階。肉を調理する前の下拵えでしかなかった。

元々は対獣の巨人の為に、用意された物ではない。
五年前の惨劇の片棒を担いだ、鎧の巨人に備えられた物である。あの硬い皮膚――榴弾の一撃すら防いで見せた鎧を無効化する為に。
鉄は硬いが、熱を与えれば柔らかくなるのは当然の理。
鍛冶に携わる者でなくても、誰もが知っているだろう。熱の温度変化は、万物共通だ。これならば、絶対無敵の盾にも刃が通るのではないか、と。

あくまで仮説でしかなく、本当に効果が発揮するのかは試して見なければ分からないが。
少なくとも。
獣の巨人には、絶大な効果を発揮したようである。そう……体毛は激しく燃え、絶対防御を失っているのだから。


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