過去ログ - リヴァイ「俺が何者なのかを証明しよう――この大物を釣ることによって」
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239:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/12(月) 22:54:41.85 ID:Vbjiezhr0

「……だってさ、ジャン」

「なんだよアルミン、その面は。気色悪りぃな。そもそも……信じてくれるのは嬉しいが、荷が重すぎじゃねぇか?」

「おいおい、ビビってんのかよジャン」

「そうですよ、ジャン。ここで動かなかったら男じゃないです!」

「うるせぇよ馬鹿コンビ。ってか俺が勝手に動く訳にいかねぇだろうが。この班はアルミンが班長だろ。
 それに巨人の数が多すぎる。ミカサから死角の方向からも、巨人が1体迫ってきてんぞ。そっちはどうすんだ」

「君なら言わなくても理解してるだろ?今何をすべきか、誰よりもいち早く気付くジャンなら」

「……いいんだな?」

「悠長にしてる暇はない。僕の大切な幼馴染を……よろしく頼むよ。僕とコニーとサシャで、もう1体は担当しよう」

「死ぬなよ」

「お互いにね」

新兵だけで構成された班が、あのクソガキを援護する為に動き出す。
その表情に緊張や怯えはあるが、必要以上の力は入っていなかった。適度なストレスは、生死を別つ上での重要な要素だ。
それをあの新兵どもは実戦の中で学んだのだろう。104期生……ヤツらは死地となったトロスト区攻防戦から生還した叩き上げだ。
その後も女型捕獲戦に、ウォール・ローゼの壁の穴捜索戦に、エレン奪還作戦をも経ている。
どれもこれもが生半可な修羅場では無かったはずだ。通常の壁外調査の何倍以上の難易度があったか。それを乗り越えたのが、今のヤツらの在り方で。
兵団所属期間は新兵と言えど、そこらの熟練兵に負けず肩を並べている。あぁ……若き世代は着実に育っている。まだまだ、人類は負けていない。

「おぉい、そっちの班はどうだ!?」

「こっちには無い!!お前らの方はどうだ!!」

「こっちも見当たらない!!急げ!!ハンジ分隊長達が時間を稼いでくれてるが、余裕はねぇぞ!!」

「新兵共もな!見てて危なっかしいんだよ、早く楽させてやろうぜ!!」

「応よ!情けない姿を見せられねぇ――気張れよ俺達!!」

「巨人――後方より接近!俺が迎撃する!!早く獣の巨人の死体を見つけ出せよ!!」

「右からもだ!こっちは俺が担当する!!」

獣の巨人の中身を捜索する連中が、巨人が大挙する中を必死になって駆け回っている。
どいつのこいつも顔見知りだ。女型巨人捕獲作戦時に、捕獲側に抜擢された古参の連中で構成されている。
思い返せば、ここにいる面子は全員が白だと判断された連中だった。本当に……どこまで先を見通していやがったんだろうな、あの野郎は。




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