11: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/02(火) 22:27:46.05 ID:bAq3pyUe0
「人がいいのは、君じゃないか。勝手な事をして、ごめん」
「わたしはいいのよ。ああ、なら、もう、どうでもいいか」
12: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/02(火) 22:28:17.67 ID:bAq3pyUe0
小学一年生の宿題なぞ知れている。すぐに終わってしまった。
ラップがかけてあった焼きそばをレンジでチンし、いただいた。
相変わらずソースの味がきついがお袋の味だと思いこんでいる。
13: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/02(火) 22:28:52.07 ID:bAq3pyUe0
『普通って、最高だと思わないかしら』
『普通だよ。お母さんは、普通でいいの?』
14: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/02(火) 22:29:19.28 ID:bAq3pyUe0
我が家で最も早くに目が覚めるのは僕である。
何故なら母は帰宅した後玄関で寝るからである。
風邪を引いてはいけないと思い、僕が運ぶのだ。
15: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/02(火) 22:31:36.65 ID:bAq3pyUe0
きょうつうにんしき。なんだろう。難しい言葉だ。
幸せになるには、強さも弱さも必要だと彼女は言った。
まあ強さは分かる。でも、弱さは何で必要なんだろう。
16: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/02(火) 22:32:15.38 ID:bAq3pyUe0
テストを返すぞ。七文字で人を地獄に突き落とす言葉である。
先に言い訳しておくが、僕は本当に真面目に勉強していた。
確かにゲームは好きだが、きちんと自習もしているのだ。
17: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/02(火) 22:32:50.75 ID:bAq3pyUe0
そして四年生になる頃には、僕は彼らの同級生になっていた。
元々同級生ではあるが「そういう人がいる」という認識だ。
たまに声をかけられて、たまに無視されたりするくらいだ。
18: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/02(火) 22:33:17.83 ID:bAq3pyUe0
「最近。僕は、変な夢ばかり見るんだ」
支離滅裂かもしれないけど。僕はそう前置きして言った。
彼女の読書趣味に合わせていたら身についた語彙である。
19: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/02(火) 22:33:47.51 ID:bAq3pyUe0
「お金がなくたって、どうにかなる。僕みたいに。普通に生きてる」
「それに、顔は。顔より本質を理解してくれる人が現れる。らしい」
20: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/02(火) 22:34:15.87 ID:bAq3pyUe0
「どうかな。僕は、思わないかな。これが最高だと思えるから」
「最低なのに、最高なんだ。ちょっと矛盾してるけど、これでいい」
21: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/02(火) 22:34:51.13 ID:bAq3pyUe0
『ああ、お前には、友人なんていないんじゃないのか』
『そんなことねえよ。なんだって、そう言えるんだよ』
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