26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/06(土) 19:57:44.79 ID:CbwnvkBEo
何で親父は、うちをアイドルにしたいんじゃろうか。
「ところで一体どこに向かっとるんか、そろそろ教えてくれえや?」
「海は大きくて青いのお」
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2013/07/06(土) 19:58:23.44 ID:CbwnvkBEo
「何なんじゃ?ここは」
周りは大きな林があって、そのせいで世界からこっそりと孤立してしまっている砂浜じゃった。
きっと地元の奴らには、お気に入りの秘密の場所なんじゃろう。
潮風が鼻をつつく。
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2013/07/06(土) 19:59:02.08 ID:CbwnvkBEo
「のお、巴。お前はヤクザをどう思っとんじゃ?」
「…どうって、うちは親父の事を尊敬しとるで。筋が通って男らしいけえ。同じ様に、親父の仕事だって尊敬しとる」
「それはいけんで」
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2013/07/06(土) 19:59:56.29 ID:CbwnvkBEo
「…うん、ここじゃ。残っとるもんじゃの」
親父は何かを掴んだ。
親父の大きな手で、なんとか掴める程度の大きさの物じゃった。
この距離だと、只の大きな石にしか見えない。
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2013/07/06(土) 20:00:45.06 ID:CbwnvkBEo
息をする事さえ、忘れてしもうた。
数秒たって、少し理解出来て来た。
息をしてない事に気がつき、大きく息を吸い込む。
酸素が身体中に行き渡る頃、親父の言葉がちゃんと理解出来た。
31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/06(土) 20:01:23.21 ID:CbwnvkBEo
親父が人を殺した事があるぐらい、心の隅で想像できとった。
ヤクザの組長なんじゃ。
それでも尊敬しとった。
それでもきっと親父は、本当に汚い事はしないと思っとった。
32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/06(土) 20:01:52.14 ID:CbwnvkBEo
生まれてしまったこの感情は何じゃろうか。
怒り、憎しみ、失望?一体何なんじゃろうか。
ただ分かるのは、この気持ちは気分が悪い。
33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/06(土) 20:02:19.10 ID:CbwnvkBEo
*******
うちはアイドル事務所に戻った。
前までは、ここから逃げ出してあの世界に戻りたかった。
34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/06(土) 20:03:17.26 ID:CbwnvkBEo
「お疲れさまでーす」
「お疲れ様です」
撮影を終えて、プロデューサーのいる方に向かう。
35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/06(土) 20:03:52.97 ID:CbwnvkBEo
うちは、寮へ住むのをやめた。
理由は簡単じゃ、親父の用意した環境にいとうなかった。
でも親父の金や権力がないと、ただの子供のうちは困った。
だからプロデューサーに相談してみると。
36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/06(土) 20:04:30.44 ID:CbwnvkBEo
「嫌だから、俺の家に住めば?」
「で、でも…それはあかんじゃろ。そ、そういう関係でもない男女が一つ屋根の」
「あっはっはっ、馬鹿だな。俺はロリコンじゃないぞ」
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