47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/06(土) 20:13:03.96 ID:CbwnvkBEo
プロデューサーはいきなりの質問に戸惑っとるようじゃ、声からの雰囲気からじゃけど。
うちは振り向いて、プロデューサーの顔を見る。
やっぱり、プロデューサーは困惑しとる。眉間に皺を寄せ顎に手を当てて、返答に悩んどる。
「現実の話じゃ」
48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/06(土) 20:13:44.14 ID:CbwnvkBEo
「……」
「…で、それでどういう事、つまりこの会話は?」
「許せん奴を許すのは、どうしたら良いんじゃ?」
49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/06(土) 20:14:21.73 ID:CbwnvkBEo
「まあ、悩めば良いよ」
「なしてじゃ」
「悩むと人は成長するからね」
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2013/07/06(土) 20:14:53.56 ID:CbwnvkBEo
「そうじゃないわ」
「…そう、っあー!この糞芋やろうが!」
「プロデューサーは、周りの目を気にせずやりたい事をやるじゃろ。そういうとこ、実は憧れとるんじゃ」
51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/06(土) 20:15:32.82 ID:CbwnvkBEo
「うちは、ずっとその世界で育ったんじゃ。じゃけえうちも、きっと染まっとると思うんよ」
そうじゃ、うちはきっと染まりきっとるんじゃ。
ヤクザの汚い色に。
ずっとヤクザ達と育って、ヤクザに飯を食わせてもらったんじゃ。
52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/06(土) 20:16:05.38 ID:CbwnvkBEo
「うち、アイドルやめたいわ」
「どして?」
プロデューサーはゲームをやめて、こっちをしっかりと見つめた。
53:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/06(土) 20:16:43.03 ID:CbwnvkBEo
うちの顔を見て、プロデューサーら吹き出した。そしてうちの頭を撫でる。
「本当さ、可愛いし、強くて優しい子だよ」
プロデューサーに褒められると、何だかフワフワした気分になった。
54:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/06(土) 20:17:20.86 ID:CbwnvkBEo
「ありがとの」
「どういたしまして」
その日の晩御飯は、いつもよりも贅沢じゃった。
55:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/06(土) 20:18:18.81 ID:CbwnvkBEo
********
うちとプロデューサーは、隣の部屋で寝とる。うちの使っとるベッドは、元々プロデューサーが使っとたやつじゃ。
プロデューサーは、新しく買った薄い布団を使っとる。
悪いとは思うけど、無理やり変えろとは言えん。プロデューサーは男じゃけえ、女の子に薄い布団を使わせられんのじゃろう。
56:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/06(土) 20:18:58.08 ID:CbwnvkBEo
「起きてますよう」
「今度の休みにな」
「んー?」
57:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/06(土) 20:20:48.47 ID:CbwnvkBEo
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それから二週間後、うちとプロデューサーの休みが被った日が来た。被ったと言うかスケジュールを調整して、被らせたんじゃが。
新幹線に乗って広島へ帰る。
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