過去ログ - 文才ないけど小説かく(実験)4
1- 20
681:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/09/29(日) 18:17:34.67 ID:veovZZzyo
このスレお題スレになってる


682:明日になれば(お題:明日)0/7[sage saga]
2013/09/29(日) 20:49:02.93 ID:kMzBO3pTo
投下します


683:明日になれば(お題:明日)1/7[sage saga]
2013/09/29(日) 20:50:19.60 ID:kMzBO3pTo
 前日から風が強く、その日は朝のTVのニュースでも「日本列島に今世紀最大の超大型台風が今夜にも上陸の
可能性!」と注意を呼びかけていた。
 昼頃にもなると天気も悪くなり暗い雨雲が空を覆っていて、嵐になるのは火を見るよりも明らかだった。授業
は昼を午前中だけとなり、全校生徒は午後の授業を切り上げて一斉に帰らされた。
例外を除いて。
以下略



684:明日になれば(お題:明日)2/7[sage saga]
2013/09/29(日) 20:51:18.07 ID:kMzBO3pTo
 午後六時を過ぎる頃には外は真っ暗になり横殴りの雨が吹き荒れて始めていた。旧校舎の二階の予備の体育用
具の置いてある一室を一樹たちは寝床と決め、集まっていた。ここにした理由は若干カビ臭いとはいえ体育マッ
トがあったし、何より機材が積まれていて窓の半分の高さほどは覆い隠していので、窓の外は木が立ち並んでい
たので少しの明かりなら外に漏れにくいだろうという理由だった。
 その窓の外の木の間からまばらに見える住宅街の明かりを見ていると、まるで夜空がそのまま地上に落ちて来
以下略



685:明日になれば(お題:明日)3/7[sage saga]
2013/09/29(日) 20:52:43.01 ID:kMzBO3pTo
 継続的に聞こえる音は、吹き荒れる風をそれによって旧校舎に叩き付けられる雨音、木々の葉音。雷光の後に
低く響く音。それらは一樹たちが先程聞いた音ではなかった。
先程聞こえた音は、断続的に三度何かを打ち付ける様な……、そう例えるならば閉ざされた扉を開けてくれと言
うように扉を誰かが叩くような音で、バン! と突然大きな音が旧校舎に響き渡った。
「何!? 今の音!!」
以下略



686:明日になれば(お題:明日)4/8[sage saga]
2013/09/29(日) 20:55:23.10 ID:kMzBO3pTo
 雷の光に断続的に照らされたその姿はまるで三途の川から這い上がって来た亡者。のように見えた。
 全身ずぶぬれで、前髪がぺたりと顔の全面に張り付いていて、その下に見える口が一層大きく強調されて見えた。
「やっと、見つけた」
 その口がにやっと形を変えてそう言う音を発した。
 その瞬間ぎゃあと短く大声で絶叫した伍代は、そのままその場に倒れ込み気絶する。
以下略



687:明日になれば(お題:明日)5/8[sage saga]
2013/09/29(日) 20:56:11.90 ID:kMzBO3pTo
 違和感。
 自分、次春、三太、司郎、伍代、陸人。……うん、『五人はいる』気のせいか。
 違和感。
 動機が早くなり、一樹は理解できない寒気が、鳥肌がたっている事に気がつく。
「……な、なあ三太。もしさ、肝試しをするために廃屋に五人集まるはずが現地に行ったら六人いたとしたら
以下略



688:明日になれば(お題:明日)6/8[sage saga]
2013/09/29(日) 20:57:02.66 ID:kMzBO3pTo
 二人で元いた部屋に戻ってみると、そこに倒れ込んでいるはずの伍代の姿はなく部屋には誰もいなかった。
三太は部屋中を見回り伍代を捜し始めるが、結局伍代の誰の姿も見つけることは出来なかった。
 次春とリク……ナントカと言ったあの遅刻者もまだ戻って来ていないようだった。
「どうした? 何か気になる物でもあったか?」
 三太は一樹が壁際にある跳び箱の上の方をじっと見つめているのを不思議に思い声をかけた。
以下略



689:明日になれば(お題:明日)7/8[sage saga]
2013/09/29(日) 20:58:01.06 ID:kMzBO3pTo
「そういえば、一樹は度々この跳び箱を眺めていたな……」
 一樹は既にあの点検口に気がついていて、ひょっとしたら天井裏に隠れているんじゃないかと思い込む。
じゃあ、早速見つけ出してやろうと真横にある跳び箱によじ上る。
 三太はその跳び箱の上で埃まみれとなってしまった。この部屋の床はここに来たときにざっと掃除をして積も
った埃を取ったが、その他の場所は手を入れていなかったからだ。
以下略



690:明日になれば(お題:明日)8/8[sage saga]
2013/09/29(日) 20:59:38.06 ID:kMzBO3pTo
「やっと見つけた」という誰かの声が頭上から聞こえた様な気がして、三太はその声のした方に直ぐさま振り向
いた。
 その振り向いた勢いの所為だろうか、三太は足を滑らせ跳び箱の上から真っ逆さまに落下していく。
三太は遠ざかって行く天井の点検口を見つめながら、正確にはそこの真っ暗な空間の向こう側から自分をじっと
見つめているであろう何者かの目を見つめながら「このお祭りは今日限りで明日になれば終わりだから」と一樹
以下略



1002Res/567.52 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice