過去ログ - 恵美「もしも魔王の正体に気づかなかったら」短編集
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16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/13(土) 19:15:05.69 ID:OcKQEmd6o
【嫁と姑】

恵美「……重いわね……安売りしてたからって買いすぎでしょこれ」

芦屋「貴重なタンパク質だ。冷凍すれば一ヶ月はいける、問題はない」

そう言って100グラム38円の鶏胸肉、その他諸々が入った袋を両手に持つ芦屋。
これが悪魔大元帥の姿だというのだから平和なものである。

今は魔王城に夜帰る貞夫を待つ間に、芦屋とスーパーへ行ってきた帰りだ。
このあと彼と夕食を作る予定だった。
ベルの部屋で、だが。
魔王城に穴が開いている間、火を使うのは怖く魔王城の住人はベルの部屋で食事を取っていた。

私も料理については芦屋に劣らぬ腕を持っていると自負しているが、
日本に来て一年間貞夫が食べていたお袋の味は芦屋のものだ。
少しでも貞夫の好みの味を覚えるべく、芦屋と料理をすることは度々あった。

アラス・ラムス「あるしぇーる、おかし! あたしがもつ!」

芦屋「ん、そうか。落とさないよう気をつけるんだぞ」

言って袋からアラス・ラムスにせがまれて買ったお菓子を取り出し、
手渡してからその頭を撫でるその姿はまさに、

恵美「いつもすみませんお義母さん」

芦屋「……その呼び名はやめろと言ったぞ」

途端仏頂面になるが、私としてはそうとしか思えない。


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