過去ログ - 薫「魔法少女?」まどか「超能力者?」
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14:EP@「夢見る魔法少女じゃいられない」13 ◆X/Lv.1Xswo[saga]
2013/07/14(日) 00:05:19.60 ID:cNbElzG40

口から出てきたのは慎重な回答だった。

薫、葵、紫穂の三人は意外そうな顔をする。

「そうか。確かに急に決めるというのも無理があるだろう。
これを渡しておくから、その気になったらいつでも連絡をして欲しい」

そう言って皆本は、マミに名刺を渡した。

「はい。ありがとうございます」

マミは礼儀正しくその名刺を受け取った。


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マミは、家族向けマンションの一室に入っていった。

家族向けマンションであるにもかかわらず他に人がいない、
ひとりぼっちの部屋だった。

暗い部屋の明かりをつけるとよく整頓された部屋が現れる。

いや、整頓されたというのは御幣があるかもしれない。

一人では広すぎる空間、学校が終われば魔女退治とあまり家に戻ることがない。

マミは散らかすほど部屋にはいないだけなのだ。

〔やあ、マミ。今日はずいぶん遅かったみたいだね〕

他に『人』はいない部屋だが、何者かの声が聞こえてきた。

「キュゥべえ……来てたのね」

そう答えたマミの視線の先では白く、長い耳を持った小動物が座っていた。

ウサギのようでいてネコのようでいて、どちらとも違う。

何を考えているのか表情を読めないまんまるで真っ赤な瞳が蛍光灯の明かりを
反射してやけに強く光を放っていた。

〔バベルとの話は済んだのかい?〕

キュゥべえと呼ばれた小動物は悪びれもせずにそう言った。

「見てたの? それなら皆本さんたちにも姿を見せてくれればよかったに……」

キュゥべえの行動の意味が分からず、マミは聞き返す。

〔ボクは魔法少女でもその素質者でもない人間の前には姿を現さないからさ〕

それがまるで当然のことであるかのように、キュゥべえは答える。


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