25: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:27:09.17 ID:EnRHzSex0
僕たちは、教師陣の紹介を終え、教室に戻っていた。
僕のクラスの担任である先生は、威厳を撒き散らしていた。
気持ちは分からなくもない。美人が二人も増えたのだから。
「こちらは、本日より副担任となられる、数学の先生です」
「あ、では、どうぞ。自己紹介だとか、仰りたいこととか」
副担任は「どうも」と気だるげな声をあげ、黒板の前に立った。
前の席の男子の言葉を借りれば、大人のお姉さんであるらしい。
「ああ。おはよう。今日からよろしくな。数学教える。以上」
ダークブラウンの綺麗な髪に手櫛の如く手を入れ、掻いている。
「どうぞ」と担任はふられ「あ、終わりですか」と困っている。
僕の焦点としては、見てくれより、その性格の大雑把さだった。
「じゃあ、授業は明日からだ。以上。それまで休みだ」
その声で休み時間となったが、時計を見る限り十分ほどだ。
先生はどちらも出て行ったので、僕は彼女の方を見ていた。
すると、こちらに気付いたのか、一瞬、僕に微笑していた。
「知らないふり」をしているわけでは、なかったか。
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