過去ログ - ゲームは一日一時間
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37: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:33:56.92 ID:EnRHzSex0

そんなわけで、彼女は終礼後にそそくさと帰ってしまった。

僕は五時間目。五日目の体育で疲れ果てて、空腹で死にそうだった。
放課後なり、僕は、すぐに食堂へ向かい、パンをいくつか購入した。
またもやもそもそとパンを齧っていると、副担の先生がやってきた。

「よう。お前、腹減ってんのか。朝飯、ちゃんと食ってんのか?死ぬなよ」

「食べてますよ。ああ、そういえば、先生はどうして?放課後ですよ今は」

「担任いるだろ。そろそろ生徒の顔を覚えろって言われてな。面倒すぎる」

確かに、先生は僕たちの事を「お前」とか「君」としか呼んでいない。
本当に人の名前を覚えていなかったのか。教職員だと言うのに驚きだ。

「で。ついでに、生徒とも親交深めたらどうですか、だってよ。嫌すぎる」

「それを、担当の生徒の僕に言うのって、どうなんですか。人間性がもう」

「うるせえな。あたしは、別にいいんだよ。この仕事するだけで精一杯だ」

「あたしの昼飯のパンやるからよ、親交深めたことにしとけ」とパンを渡された。
もはや賄賂ではないか。親交をお金で買おう、というその発想が、どこかすごい。
「嘘だ」と先生は笑い、僕の対面に腰を下ろした。話でもしてくれるのだろうか。

「ああ。お前は確か。誰だっけ。名前。ああ、思い出した。覚えてるぞ、お前は」




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