22: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/07/25(木) 17:59:40.42 ID:mcyolYMmo
「君たちについて社長さんは、なかなか質は揃っているとは思うとは言っておられたが、とりたてて興味は持たれなかったようだぞ。残念だったな」
「なんだ、つまらないですね」
彼はそういって、興味を失ったように自分のデスクへと戻る。こういう鼻につく態度は、感心できないと思いつつも、
23: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/07/25(木) 18:00:06.95 ID:mcyolYMmo
「Pくん。今、手すきかい?」
しばらく作業を進めていると、社長が封筒を持ってこちらへとやってくる。私は顔を上げると、少し目を瞬かせて社長を見る。
『はい、どうかなさったのでしょうか』
24: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/07/25(木) 18:00:41.74 ID:mcyolYMmo
『わかりました、それではすぐに出ます』
「ああ、宜しく頼むよ」
私はすぐに鞄を持つと、その中へ封筒を仕舞いこみ、立ち上がる。
25: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/07/25(木) 18:01:54.96 ID:mcyolYMmo
それから十分ほど大通りを移動すると、大きな社屋が見えてきた。少しびっくりしたのは、私の住む賃貸マンションからかなり近いことだった。これならタクシーを使わず、徒歩で来た方が良かったかもしれない。
道を調べてくれば良かったと、少し後悔したが、仕方がないので今は良しとした。帰りは徒歩で戻ればいい話だ。
四階建ての新社屋は、驚くほど綺麗で、洗練されている。アイドルのための寮やトレーニング施設なども併設されているとも聞く。
26: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/07/25(木) 18:03:12.86 ID:mcyolYMmo
今回の更新はこれで以上です。
明日から少しの間PCに触ることが出来ないので、次回更新は八月の一週目になるかと思います。
ご容赦いただけると幸いです。
27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/07/25(木) 18:35:59.68 ID:2AFb+qgRo
おつおつ
28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/07/25(木) 18:38:35.76 ID:bALv5kcno
乙乙
29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/07/27(土) 01:38:38.62 ID:1kPnJ5qBo
おつ
30: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/01(木) 15:02:47.83 ID:3Q9jeZWOo
「……あっ、ようこそ、シンデレラガールズ・プロダクションへ!」
そんな声が私を出迎える。見渡すが、受付カウンターにはまだ人が居ない。と、替わりに、何故か小さなデスクがエントランスホールのど真ん中に鎮座している。
そして、その前で男性が一人座り、書類と格闘していた。一瞬唖然としたが、どうやら彼が私を出迎えてくれたらしい。
31: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/01(木) 15:03:19.47 ID:3Q9jeZWOo
『不躾な事と存じてはいますが、社長様はいらっしゃいますでしょうか。先ほど訪問を受けた際、お渡すするべき書類の受け渡しを失念しておりまして』
一応、こちらのミスであるとしておいた。これも処世術である。何せ、相手は新興とはいえ大企業だ。こうするのが当然。そう思っていたが……。
「ああー……。うちの社長、ちょっと慌ただしいので忘れて帰ったんですね、すみません。お気遣いいただき、ありがとうございます」
32: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/01(木) 15:04:13.98 ID:3Q9jeZWOo
辣腕経営者の企業なのだから、規約が厳しい物とばかり思っていたが、今朝の引き抜きの件といい、エントランスで仕事をしながら出迎えてくるプロデューサーといい、むしろ普通の会社よりいろいろ緩い気がする。
何より驚いたのが、このプロダクションでは社長と社員の関係がかなり近しいように感じたことだ。普通は、自分の社長をあんなふうには言わないだろう。
うちのプロダクションのように、社員数が十人にも満たなければ話は別だが……。
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