48: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/05(月) 01:24:16.05 ID:Fg9GCM/jo
「あなた、つまらない人ね。でも、悪くはないわ」
彼女は、あって間もない私のことを、つまらないと見抜いた。彼女は間違いなく聡明だろう、と私は一人自虐する。
ただ、悪くはない、という意味は少し分からなかった。
「私、黒川千秋というの。あなた、お名前は?」
彼女は、そう自己紹介をした。袖すり合うも他生の縁、とも言うのだ。何かの縁だろう。
『これは、私が口説かれているのですかね?』
「あら、先ほどの意趣返しのつもりかしら?」
『いえいえ、滅相も。私は、Pと申します。以後、お見知りおきを、黒川さん』
私は癖から、胸ポケットより名刺を取り出すと、彼女に差し出した。
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