過去ログ - 八幡「だから…………さよならだ、由比ヶ浜結衣」
1- 20
504: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/09/13(金) 00:23:42.85 ID:CYYoNZQK0
それから昼過ぎまでは、ガイドツアーに参加することにほぼ時間を費やした。結果的にこの選択は正解だったように

思う。アトラクションに乗るまでの間はキャストの人が話しながら案内してくれるので、二人きりで喋っていて話題に

困るみたいな事態にはならずに済んだ。待ち時間も少なめで定番のアトラクションに三つも乗れたし、時間効率的な面
以下略



505: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/09/13(金) 00:26:22.13 ID:CYYoNZQK0
俺がベンチに座ってそんなことを考えていると、手にチュロスを持った結衣がこちらにやってくるのが見える。トイレ

って言っていた筈なのに、何故そんなものを持っているのでしょうか。

「おいおい…………まだ食べるつもりなのかよ」
以下略



506: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/09/13(金) 00:27:32.78 ID:CYYoNZQK0
ほらほら、と言いながら結衣はニコニコしながら半ば強引に俺の手にチュロスを収めてしまう。その笑顔に俺が勝てる筈

もなく、仕方なく食べかけのそれをかじり始める。すると、

「またヒッキーと間接キス、しちゃったね」
以下略



507: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/09/13(金) 00:29:18.52 ID:CYYoNZQK0
そう言えば、結衣は少し照れながら紙ナプキンで唇の横についたチョコを拭いてくれる…………みたいなことを俺は想像

していたのだが。次の瞬間、結衣は俺の頬に指を滑らせる。そして、

ペロッ
以下略



508: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/09/13(金) 00:30:59.90 ID:CYYoNZQK0
「お前が俺に期待した通りのリアクションをすれば、ますますエスカレートしかねないからな。時と場所をわきまえろよ」

「……ふぅん?」

俺の返答に、何故か結衣は不満顔から一転してその目に笑みを浮かべる。そして、口角を上げながら、
以下略



509: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/09/13(金) 00:32:38.68 ID:CYYoNZQK0
「あ、あのさ…………今は二人きりだから、俺もそんなにとやかくは言わないが学校とかでは……」

「わかってる。今までどおりに接してほしいってことでしょ?」

「わかってるなら……別にいいんだけどよ」
以下略



510: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/09/13(金) 00:35:10.44 ID:CYYoNZQK0
思わず開いた口から間抜けな声が出てしまった。なんという失態。…………やっぱり慣れないことはするもんじゃないね。

普段、他人と遊びに出かける習慣はないし、出先で写真を撮る習慣もない。だから、ここに来てもそんなことはまったく

考えていなかった。まぁ、初デートで浮かれていたというのもあるのだが。しかし、よく考えてみると園内でカメラを手
以下略



511: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/09/13(金) 00:37:25.75 ID:CYYoNZQK0
俺の答えにほっとした様子で結衣は胸をなで下ろした。そもそも、もし結衣の思っていたことが本当なら修学旅行の時

だって断っていた筈であって。ただ、彼女の考えがまるっきりあてはまらないかというとそうでもない。

「まぁ、とはいえ俺が写真を撮る習慣がないのは…………」
以下略



512: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/09/13(金) 00:39:09.36 ID:CYYoNZQK0
「結衣はパンさんだけじゃなくてニッキーも好きなのか?」

無事に写真撮影を済ませた後、スマホで撮ったニッキーと彼女の記念写真を見ながら俺はなんとなく訊いてみる。

「好きだけど?なんで?」
以下略



513: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/09/13(金) 00:41:30.59 ID:CYYoNZQK0
俺が自らに会話の内容に制限を課していることは彼女にはバレバレなのであった。自虐ネタと過度に現実的な、悲観的な

ことを言うのはなるべく避けていたのだが。

「いや、ほら……こんなところで、その……あまり夢を壊すようなことを言うのもアレかな、と思ってさ」
以下略



937Res/580.45 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice