過去ログ - 八幡「だから…………さよならだ、由比ヶ浜結衣」
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655: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/09/29(日) 00:19:49.84 ID:dlzKvi+G0
何がいいのかはよくわからないが、今はこれ以上尋ねても無駄と判断したのか陽乃さんはそれ以降は何も話さず、カップ

に残っていたコーヒーを飲み始めた。それにつられるようにして、俺も自分の残りの分を飲み干してしまう。二人とも

カップが空になってしばらくは、そのまま静かな時間が流れた。カウンターの上の壁に掛けてある時計の針がカチッと

動いて正午を指すと、それにタイミングを合わせるかのようにして彼女はおもむろに伝票を持って立ち上がる。


「比企谷くんは比企谷くんで色々考えているみたいだし、今日はこの辺にしといてあげる」

「”今日は”って…………まだ会う予定でもあるんですか?」

「あれ?前に言わなかったっけ?比企谷くんが雪乃ちゃんの彼氏になったら三人でお茶しようって。私、期待してるよ」

陽乃さんはそんなことを言ってニコニコしながら、俺の方を見下ろしてくる。その視線が嫌だったのか、自分も椅子を

引いて席から離れた。

「そんな期待、しなくていいですよ……」

「別に私が勝手に期待してるだけだから、いいんじゃない?それを裏切るのもあなたの自由だし、あなたはそもそも私に

どう思われるのかなんて気にしていないのだし」

その物言いは彼女本人のことというよりは、暗に別の誰かがしている期待について同時に言及しているようだった。陽乃

さんの真意を俺がはかりかねていると、彼女はそのまま言葉を続ける。



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