過去ログ - [オリジナル]「好きなんて、言わなくたって」 
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23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/08(木) 20:05:04.74 ID:7KSyOdiB0

「春子、お前の今考えていることは、さっきの行動は年不相応だと
 今更ながら恥ずかしがっていることだろ?」



私がそこまで言うと、彼女はその薔薇色に染まる頬をさらに
赤く染めた。見事に図星だったようだ。


私はそんな彼女に思わず、優しい溜め息のようなものが出た。
そして、私も彼女のように、ありのままをさらけ出そうと思い、口を開いた。


「実はな春子、お前にさっき抱きしめられた時
 俺はこんなことを考えていた」

「な、なにを考えていたんです......?」

「春子がこんなに、俺のことで心を乱してくれていることが嬉しい.....とな」

「............元さん」

「お前が悲しんでいるとき、俺はそんなことを考えていたんだ」

「俺はこんな人間なんだ」

そう言ったきり、私達は沈黙した。
私はふと、外の景色を見た。


実に晴れ晴れとした、まさしく散歩日和といった天気だった。


そんな私を見ていたからか
彼女の言葉が沈黙を破った。


「元さん......今日はその......お散歩に行きませんか?」


私はそれに、歯を磨いてくると言って、彼女の銀白を
優しく撫でることで答えた。


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