過去ログ - 千早「Brand New Day」
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26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/06(火) 07:55:01.05 ID:yKhvOO5V0
「千早は、もう、分かったんだよね?」
「……ええ、今さらだけど、分かったと、思う」
「じゃあ、もう、大丈夫、だから」
27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/06(火) 07:55:56.81 ID:yKhvOO5V0
……そういえば、『いつも』なんだよね
漸く、落ち着きを取り戻した私は、そんな事を思った
思い返せば…… いや、想い返す必要も無いのだろう
28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/06(火) 07:57:14.64 ID:yKhvOO5V0
一瞬の逡巡の後
「……ねぇ、我那覇さん、訊いてもいいかしら?」
「ん? なあに?」
29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/06(火) 07:58:11.79 ID:yKhvOO5V0
……家族、か
我那覇さんらしい答えだと思う。765プロ全員を家族と言い切るのには流石に吃驚したけど
普段の彼女を鑑みれば自然な事なんだろう、家族という物に、彼女は特別な思いを持っているのだろうから
そして、それは私にも同じ事が言える
30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/06(火) 07:59:47.62 ID:yKhvOO5V0
彼女の言っている事は、事実だ
確かに、あの一件以来、誰も居ない部屋で独り膝を抱え泣く事が、それこそ数え切れない程在った
今だにふと、思い出したかの様に泣いてしまう事も在る
でも、それは私の罪ので在り、誰にも触れられたくない私だけの罰でも在る
31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/06(火) 08:00:27.40 ID:yKhvOO5V0
でも、なんで私はこんなにも……
「同情なんて……!」
「我那覇さんだけには! そんな下らない感情で接して欲しくなかった!!」
32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/06(火) 08:01:15.66 ID:yKhvOO5V0
「あっ……」
景色が滲み始めた
漸く、心の変化に体が追い付いたのだろうか
33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/06(火) 08:02:01.48 ID:yKhvOO5V0
「実はね…… 自分、たーりーに会った事が無いんさー」
「……え?」
我那覇さんの突然の言葉に思わず顔を上げる
34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/06(火) 08:02:41.67 ID:yKhvOO5V0
……私と、同じだ
会いたいと、何度想い、何度涙しただろう
「……変だよね、会った事も、話した事もないのに
なのに、哀しくて、寂しくて、堪らなかった
35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/06(火) 08:03:27.38 ID:yKhvOO5V0
――なのに
次の瞬間、何故か私は撫でられていた、頭を優しく
勿論、撫でてくれているのは我那覇さんで
36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/06(火) 08:04:05.35 ID:yKhvOO5V0
「……うん、忘れた訳じゃない、会いたいと願わくなくなった訳じゃない」
「それは、今だって変わらない」
「だけど、それでも、なんくるないって、思えたんだ」
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