過去ログ - 【R18】京太郎「おもち少女から和了ると発情させる能力かぁ」巴「その9ね」
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693: ◆phFWXDIq6U[sage saga]
2013/09/06(金) 23:26:34.68 ID:DtkKb4Jxo

和「じゃあ、押しますね」
小蒔「はい」

―― ピンポーン

結局、和が須賀邸にたどり着いてから十数分。
その間、ずっと宙に浮き続けていた指が今度こそインターフォンへと辿り着く。
それに反応して人の気配が扉へと近づいてくるのを二人はじっと待った。
数秒後、ゆっくりと開いていく扉の向こうから彼女たちが恋焦がれる金色が現れる。

京太郎「いらっしゃ…ぃ…」

京太郎の言葉が小さく窄んでいくのは、目の前の状況が意外なものだったからだ。
勿論、二人に指定した時刻が一緒だっただけにまったく予想していなかった訳ではない。
しかし、こうして二人一緒に須賀邸に顕れる確率なんて本来ならばかなり低いはずなのだ。
それをピンポイントで引き当てる自分の運の悪さに彼は顔を引き攣らせてしまう。

小蒔「京太郎様…」
和「京太郎君」

そんな彼の名前を呼びながら二人は笑みを浮かべて近づいていく。
それは勿論、京太郎の事を責める為のものではなく、彼と会えたのが嬉しかったからだ。
骨身どころか魂までも能力に支配されている彼女たちにとって、数時間の別離でも久しく感じられるのだから。
しかし、後ろ暗い感情を抱く京太郎にとってそんな彼女たちのにこやかな笑みが妙に迫力あるものに感じられた。
分かっていてダブルブッキングを仕組んだ彼にとって、それは責められているものにしか見えなかったのである。


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