過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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252:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/05(木) 18:18:15.94 ID:6HVoPzVuo

「どう考えても、様子がおかしかったよね?」

 従妹は真剣な顔をしていた。それはそうだろう。本当におかしかったんだから。
 でも、だからって的確な答えが用意できるわけではなかった。

 妹が何を思ってあんなことをしたのかなんて、俺にだって本当のところは分からない。
 想像がつくだけだ。

 でも、それは「俺たち」の問題であって、「彼女」の問題じゃない。
 かといって、ごまかしがきく雰囲気でもなかった。

「たぶんね、母親がいなくなったときのことを思い出したんだと思う」

「……えっと、おじさんとおばさんは、だいぶ前に離婚したんだよね?」

「そうだよ。俺が小三の頃だったな。出ていったのがちょうど今日みたいな天気の日でさ」

「そう、なの? ……でも」

 それにしたってさっきの様子はおかしい、と、彼女は言いかけたのかもしれない。
 でも、そんなことは本人になってみなければわからないことだ。
 それに、半分は嘘だった。

 さすがにそれ以上訊く気にはなれなかったのか、従妹は口を閉ざしてしまった。



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