過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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279:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/08(日) 18:27:22.44 ID:g01J+w8Ko

「奢りだ」

 と彼は笑った。当たり前だろ、と俺は思った。勝手に買っておいて請求されるなんて冗談じゃない。

「ありがとうございます」

 と俺は一応礼を言う。

 ひょっとしたらと思ったけれど、鉄扉を押し開けた向こうに、彼女の姿は見当たらなかった。
 ただ夕焼けに染まった空があるだけだ。

 すぐに何かしらの話が始まるのかと思ったのだけれど、顧問は烏龍茶を飲みながらぼんやり夕陽を眺めはじめた。

 俺は仕方なく自分の分のジュースを開封して飲み始めた。オレンジジュース。なんでオレンジジュースなんだろう。
 話はなかなか始まらない。風邪が冷たい。俺は早く帰りたかった。

 しばらく経ってから、顧問は溜め息をついて口を開いた。

「何かあったのか?」

「……は?」

 思わずそう言っていた。顧問は表情すら変えなかった。



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