過去ログ - 削板「一緒に暮らさないか、百合子。」
↓
1-
覧
板
20
13
:
◆owZqfINQN1ia
[sage saga]
2013/09/03(火) 22:41:15.10 ID:aSNq81Rdo
そう言うと神裂はポケットからピンポン玉程のサイズのガラス玉を取り出した。中には色とりどりの妙な靄のようなものが浮かんでいて、ビー玉が大きくなったような外観である。神裂がそれを床に置くと、ガラス玉は映写機のレンズのように壁に映像を映し出した。
魔術的な方法で記録された映像なのだろう、そこにはロシアの空を自在に飛び回る一方通行がいた。
「これ、本当に一方通行か、」
白い髪に赤い目、人形のように整った顔、華奢な体、そのどれもが間違いなく彼女のものであるけれども、上条はそれでもその映像を信じ切れなかった。
彼女が行使している力が、明らかに『超能力者』の域を超えていたからだった。
超能力者は、上条のような人間には想像もできない力を発揮する。それは御坂美琴などとの付き合いからもよく知っている。だけれども、映像に映る彼女が行使している力は、御坂美琴と数字がふたつだけしか違わない筈の人物に、そして自分がよく知る友人に秘められているとは到底思えないものだった。そしてその映像から感じる印象は、超能力というよりか、魔術に近いものであった。
背中から生えた白い翼のようなものは数百メートルほどのサイズになっているだろう、比較対象となるものの少ないロシアの雪原でのことだから正確には分からないが。単純に視覚的な大きさが強さと等号で結べるわけではないと分かっていても、その大きさに驚かずにはいられなかった。
上条は、彼女の「黒い」翼なら目撃して、そして触れたことがある。だけれどこの「白い」翼はそれと比べ物にはならないものだと本能的に理解した。例えば、「竜王の殺息」を目にしたときの感覚と近い。この右手ですら、あれに気軽に触れてはいけないと、体のどこかが叫んでいた。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
742Res/523.28 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 削板「一緒に暮らさないか、百合子。」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1377916907/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice