過去ログ - 削板「一緒に暮らさないか、百合子。」
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145: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2013/10/05(土) 16:23:27.40 ID:QkN6CYp+o

ビルの屋上、煤けた無機質なコンクリートに白くて細い体が倒れている。細い眉は苦しげに寄せられていて、息は酷く乱れている。

「ゆ、りこ……?」

以下略



146: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2013/10/05(土) 16:25:41.90 ID:QkN6CYp+o

(どういうことだ…?反射が働いているのに、苦しそうにしてる……)

能力が機能しているならば、息苦しさも、暑さ寒さも彼女を脅かさない筈なのだ。
纏まらない思考がありえないほどのスピードで頭の中をぐるぐると巡って、彼女のそれに釣られるように自分の息までもが乱れ始めた。つう、と冷や汗が額を伝う。そうか、酸素が足りないってのはこういうことか、とエベレストの頂上でも全力疾走で100 m走ができるだけの心肺能力を持つ少年は、初めて当たり前の人間が感じる息苦しさを知った。そして目の前で倒れている彼女は、それ以上に苦しい筈なのだと改めて認識した。
以下略



147: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2013/10/05(土) 16:28:48.87 ID:QkN6CYp+o

(そうだ、らすとおーだー、)

そう思うが早いか、彼はポケットから携帯電話を取り出した。幸い彼女の同居人全てとは言わないが、何人かとは連絡先を交換し合っていた。

以下略



148: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2013/10/05(土) 16:29:55.97 ID:QkN6CYp+o

「……今、こいつ、能力使用状態のままぶっ倒れたんだ。」

電話回線の向こうからはっと息を呑む音が届いた。無闇に動揺させるようなことは本意ではない、少年はなるたけ落ち着いた口調で説明を続けた。

以下略



149: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2013/10/05(土) 16:33:25.04 ID:QkN6CYp+o

「大丈夫ですよ、もう演算補助は止まりました、とミサカ17600号は第七位を安心させます。」

待つまでもなく、気が付いたときには真後ろに常盤台の制服を着た少女が立っていた。常ならば寝ていたってこの距離に人が近付けば気付くのだけれど、少女の一大事にそれどころではなかったらしい。

以下略



150: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2013/10/05(土) 16:34:39.10 ID:QkN6CYp+o

「俺が病院運んでも大丈夫かどうか、分かるか?」

「その心配はありません。今10039号が結標淡希と接触中です、とミサカは空間移動系能力者の協力を取り付けたことを説明します。単なるスピードではあなたに劣るかもしれないですが、安全性では彼女の方が上でしょう?とミサカは確認します。」

以下略



151: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2013/10/05(土) 16:36:34.34 ID:QkN6CYp+o



「もう大丈夫だよ。未だ寝ているから、面会はもう少し待ってて欲しいけどね。」

以下略



152: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2013/10/05(土) 16:45:10.63 ID:QkN6CYp+o
今日はここまで〜♪百合にゃんは包帯とか点滴とか病衣似合いますよね…いや、萌のためにこんな展開にしてるんじゃないんだけど…


153:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/10/05(土) 16:56:00.89 ID:NUXUqmBeo
乙です


154:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/10/05(土) 19:06:15.04 ID:RImc3FlPo
乙!
百合にゃん病衣似合いそう
妹達が着てた両サイドを紐で結んでるやつとかいいよな


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