過去ログ - 削板「一緒に暮らさないか、百合子。」
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◆owZqfINQN1ia
[sage saga]
2014/02/02(日) 12:19:52.73 ID:rMwp2u+So
いつもどもです、こんにちは。
納得できるものがなかなか書けずにいて、今日は投下できないかもと思っていたのですが、どうにか満足とまではいかなくとも及第点と言えるものができあがったのでさっさと投下します。今投下しないとやっぱりこれじゃダメ、って気分になりそうなので。
あとこの場面にこれ以上凝りだすと、最早削百合スレではなくなるし…
いつもより長めですが、お付き合いください。
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◆owZqfINQN1ia
[sage saga]
2014/02/02(日) 12:20:39.58 ID:rMwp2u+So
家主に頼まれたからというわけでなく、単に自分が気になるだけであった。10時のおやつを済ませた後に、シスターは意を決したように隣室を訪ねた。
ぴんぽん、と安っぽい呼び鈴の音が鳴った。ひゅう、とからっ風が学生寮の通路を通り過ぎる音が響く。義妹の気配がないときはいつもそうで、この部屋には体温がない。記憶を失ってしまった上条とはまた別の理由で、彼の部屋には感情が篭っていなかった。
「何ですかにゃー。」
以下略
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◆owZqfINQN1ia
[sage saga]
2014/02/02(日) 12:22:25.89 ID:rMwp2u+So
「…今日は何のお仕事なの。」
「お仕事じゃなくって、個人的趣味ですたい。」
以下略
397
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◆owZqfINQN1ia
[sage saga]
2014/02/02(日) 12:23:25.63 ID:rMwp2u+So
「あくせられーたは、無事に戻ってくるの。」
インデックスは一つだけ訊ねた。本当だったら確認したいことなど山程ある―いつ戻ってくるのか、今はどこで、何をしているのか、だけれど向かい合う男はそんな矢継ぎ早な質問に逐一答えてくれるような親切な男ではない。一番肝心なことだけ、彼女は口にした。
以下略
398
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◆owZqfINQN1ia
[sage saga]
2014/02/02(日) 12:24:44.34 ID:rMwp2u+So
「間違えないように助けてあげるのも、もとはるの仕事ではないの。」
俯いたまま訊ねた彼女の頭を、大きな掌が軽く撫ぜた。それは酷く優しい仕草であったけれど、救いを示してくれるものではなかった。
以下略
399
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◆owZqfINQN1ia
[sage saga]
2014/02/02(日) 12:25:22.75 ID:rMwp2u+So
夕方、インデックスが独り過ごす部屋の呼び鈴が鳴った。
以下略
400
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◆owZqfINQN1ia
[sage saga]
2014/02/02(日) 12:25:49.39 ID:rMwp2u+So
「今日はどうしたの?」
「いや、兄貴が風邪をひいたって連絡貰ったから、見舞いに来たんだけどなー。今ちょうど病院に行ってて留守らしい。」
以下略
401
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◆owZqfINQN1ia
[sage saga]
2014/02/02(日) 12:29:27.19 ID:rMwp2u+So
色々と用事を済ませているうちに、夕方に家を出た筈がいつの間にやら完全下校時刻どころか、不良が活発に活動しているような時間すらも過ぎていた。自ら望んで入り込んだ世界ではあるが、多重スパイというのは面倒なものである。
以下略
402
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◆owZqfINQN1ia
[sage saga]
2014/02/02(日) 12:31:36.71 ID:rMwp2u+So
―能力を使用すれば、1ヶ月くらいは飲まず食わずで生きてけンじゃねェの。
いつだったか、未だ同僚という単語の上に「元」がつく前、彼女はそう嘯いたことがあった。能力に制限がついた今じゃそうもいかないでしょう、と別の同僚が口を挟んだが、1日のうち5分も能力使用に割ければ残りの23時間55分の身体的トラブルなんざ全てチャラにできる、と彼女は自信満々に言ってのけた。
以下略
403
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◆owZqfINQN1ia
[sage saga]
2014/02/02(日) 12:35:14.26 ID:rMwp2u+So
「オイ、オイってば、意識あんのかお前、」
咄嗟に壁に背を預けてぐったりと座り込んでいた彼女を抱き起こした。その体は酷く細く―それは元からかもしれないが―その上、芯を失ったようにぐにゃりとしていた。息はか細く、100m走をした後のように乱れている。心臓がばくばくと煩いほどに動いていることに却って安心した。
彼女の傍らには、ついさっきまで読まれていたらしい魔導書が転げ落ちていた。咄嗟に取り上げて適当なページを開いてみたが、見知らぬ分野のことであるからか、魔術師である自分ですら毒の影響を幾らか受けるような感覚があった。まさか彼女はこんなものを、まともに飲み食いもせず、睡眠すらも摂らずに読み耽っていたのだろうか。
以下略
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