過去ログ - 女「せっかくだしコワイ話しない?」
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1:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/03(火) 23:21:54.66 ID:a9mZ+IYjO
男「いや、ボクら生徒会の集まりで文化祭の打ち合わせしてるんですよ?」
女「そんなことは百も承知だよ。
けれど、今日は夏休み返上して学校に来てるのに会長である私と書記のキミしかいないんだよ?」
男「まあそれはそうですけど。
だからこそ少しでも打ち合わせをきっちりやっておいて次の議会で話がスムーズに進行するようにするべきなんじゃ」
女「家族旅行だの、塾だの、まあそりゃみんな忙しいのはわかるんだけどさ」
男「先輩だって今年、大学受験でしょ?
生徒会にウツツをぬかしてていいんですか?」
女「まあ高校生活最後の思い出作りなんだし、ハリキってもバチは当たらないと思うよ」
男「だったらその思い出作りのために話し合いをがんばりましょうよ」
女「それとこれとはべつなの」
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2:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/03(火) 23:30:25.74 ID:a9mZ+IYjO
男「えー」
女「いいじゃん。なんせまだ午前中だよー?
私とふたりっきりでコワイ話しできるなんて嬉しくないの?」
3:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/03(火) 23:34:18.39 ID:YIID6xiAO
期待
4:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/03(火) 23:39:18.48 ID:a9mZ+IYjO
男(イヤだと言っても、意地でも先輩は話そうとしてきそうだなあ)
女「もしかしてホラー苦手なの?」
男「んー、たぶんそんなことはないと思うんですけどね。
5:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/03(火) 23:42:19.18 ID:a9mZ+IYjO
※
1
こみ上げてくる吐き気にみっともないと思いつつも道路にしゃがみこんだ。
6:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/03(火) 23:48:53.04 ID:a9mZ+IYjO
そもそも大学生の飲み会なんていったいなんの意味があるのだろうか。
本来ならトピック過多なキャンパスライフを送るワタシたちはそこそこに話すことはあるはずなのだ。
ましてサークルのメンツはある程度の馴染みがあるというのに。
やることと言ったら居酒屋の一角を陣取って時間と肝臓をすり減らすだけのアルコール摂取合戦。
満足な会話もせず、会話の代わりにジョッキをかわして煽られるまま酒を飲む。
7:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/03(火) 23:50:57.37 ID:L+HrYi9y0
見てる
8:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/03(火) 23:58:44.90 ID:a9mZ+IYjO
「んん?」
道路をはさんだ駅の向かい側の道にはたくさんの店が一列に行儀よく並んでいる。
その店のひとつであるパスタ屋はワタシのお気に入りのところだった。
9:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/04(水) 00:12:34.66 ID:87rQNUdHO
思わずワタシが足をとめたのとその女の子がそこから動き出したのはほとんど同時だった。
普段ならそのまま素通りしていくところだったが、ワタシはなにかに惹きつけられるようにそのパスタ屋へ行った。
10:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/04(水) 00:25:09.25 ID:87rQNUdHO
さらにそれに拍車をかけるように高給とでっかく書かれてる。
「月、三十万以上....」
11:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/04(水) 00:31:43.76 ID:87rQNUdHO
2
「えっと、なにかバイトとかってしてる?」
12:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/04(水) 00:35:44.90 ID:87rQNUdHO
「個人経営のカフェで働いてますよ」
化粧っ気がほとんどなく、いかにも地方出身といった感じの地味な隣の女子はやわらかい口調で言った。
13:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/04(水) 00:43:27.68 ID:87rQNUdHO
「これ見てみて。昨日たまたま歩いてたら見つけたバイトの張り紙なんだけど」
「さ、三十万......!? え? これどんなバイトなんですか?」
14:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/04(水) 00:50:24.53 ID:87rQNUdHO
「あ、その、私もたまたまサークルの先輩から聞いただけなんですけど。
パソコンのデータ入力とかの募集ってそういうのが意外とあるらしいんです。
さすがにおおっぴらに募集できる内容のものじゃないからそういう風に募集してるらしいんです」
15:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/04(水) 03:52:13.35 ID:87rQNUdHO
面白そう。
地方から上京して大学生になって一年と半年。
16:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/04(水) 04:24:27.66 ID:87rQNUdHO
3
人であふれる中央本線を通る電車も休日の昼間となればいくぶんかマシになる。
それでもワタシが住んでいた田舎町と比較すれば乗車率は圧倒的に高いんだけど。
17:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/04(水) 04:26:52.22 ID:87rQNUdHO
あの地味ガールとの会話のあとワタシは講義をぬけてすぐに例のバイトの電話をした。
スマホを握る手が少しだけふるえたけど、電話越しの相手の柔らかい声を聞いたらそれもすぐにとまった。
18:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/04(水) 04:29:13.51 ID:87rQNUdHO
視線を正面にもどすとワタシのお父さんと同じぐらいの年齢の小柄なおじさんが両手を擦り合わせて立っていた。
「あ、はい、そうです。
19:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/04(水) 04:31:22.49 ID:87rQNUdHO
この廊下の唯一の光源は足もとに設えられた蛍光灯だけだったけど、それは薄汚れた床に積もったほこりをことさら強調するだけでたいして明るくはなかった。
歩くたびに舞うほこりにむせてしまいそうになるのをなんとかこらえてワタシは目の前を歩くおじさんについていく。
「ではここにかけてお待ちください。すぐに面接準備をしてきますので」
20:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/04(水) 04:33:36.81 ID:87rQNUdHO
「どうもすみません、おまたせしました」
結局おじさんが部屋に戻ってきたのはさらに十分がたってからだった。
21:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/04(水) 04:36:08.33 ID:87rQNUdHO
「具体的なことに関しては面接がおわりしだい教えますが、これまた単刀直入にお聞きします。
やっていただけますか?」
相変わらずおじさんの口調は穏やかだったし、表情もやわらかいままだった。
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