過去ログ - 男「僕の家の雪女」
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38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/02(水) 00:21:45.80 ID:2qmOTCUlO
男「……お母様…」

母は、先日から少し体調を崩していた。
僕の風邪が移って、母の体調が悪くなるのは嫌だ。
だから、こういう日には絶対母には会えない。
以下略



39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/02(水) 00:22:14.78 ID:2qmOTCUlO
雪女「坊っちゃん?」

男「…なに…」

目元を強く擦り、流したものが見つからないように背を向ける。
以下略



40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/02(水) 00:22:40.08 ID:2qmOTCUlO
「…うん、大丈夫」

身体を起こそうと仰向けになり腕に力を入れる。
少しふらついたときに、雪女が支えようとしてくれたが、触ると溶けてしまうので躊躇ったようだ。
仕方ない、他人より我が身が可愛いのは誰だって一緒だ。
以下略



41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/02(水) 00:25:50.14 ID:2qmOTCUlO
僕に水を勧め、飲んでいる間に氷枕が置かれる。
程よく冷えた水が喉を通って胃に到達すると、途端に空腹感が押し寄せてくる。

男「少し、お腹空いたな」

以下略



42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/02(水) 00:26:27.09 ID:2qmOTCUlO
薄く笑って、雪女は部屋を出て行った。
空になったグラスをベッドサイドに置き、また横になる。
後頭部を冷やす氷枕の音が面白くて、しばらく頭を揺すって遊んでいたらいつの間にか眠っていたらしい。
気がつくと空がオレンジから黒へ変化していた。

以下略



43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/10/02(水) 00:27:02.76 ID:2qmOTCUlO
男「うん、…なんかすっきりした」

雪女「汗をしっかりかかれていましたからね。あとで執事に着替えを頼みましょう。それとお食事はどうなさいますか?」

男「さっき言ったおじやは?」
以下略



44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/10/02(水) 00:27:30.74 ID:2qmOTCUlO
雪女「お待たせいたしました」

10分ほどぼうっとしていると、雪女が部屋に入ってきた。
手にはトレーに載った一人前用の土鍋と取り皿。
湯気が自分に当たらぬよう、ちゃんと布巾が載せてある。
以下略



45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/02(水) 00:28:50.45 ID:2qmOTCUlO
トレーをテーブルに置くと、雪女は離れた。
布巾で土鍋の蓋を開けると、いつか嗅いだことのある優しい匂いが立ち込める。

男「…?」

以下略



46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/02(水) 00:29:23.00 ID:2qmOTCUlO
男「…ねぇ、雪女、これって…」

雪女「奥様が作られました」

男「でも、お母様は」
以下略



47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/02(水) 00:29:50.57 ID:2qmOTCUlO
母が、僕のために。

雪女「それと、旦那様から一時間おきに状態を報告するように言いつけられておりますので、失礼します」

そういうと、雪女は携帯電話を取り出し、ピロリロリーンと間抜けな音を発生させた。
以下略



48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/02(水) 00:30:29.32 ID:2qmOTCUlO
父が、僕を心配して。

雪女「坊っちゃんは、愛され坊っちゃんですね」

携帯でメールを打ちながら、雪女は言う。
以下略



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