99: ◆lQzP0htYVdWl[saga]
2013/09/21(土) 22:49:24.14 ID:rnWYZomRo
「怜…………なんで、病衣……」
怜が身を包んでいるのは、
見慣れた病衣。
私も今着ているものだ。
「……えへへ、ちょっと、倒れてしもうて…」
恥ずかしそうに笑みを浮かべた。
その気を使っている顔を見て、何で倒れたのかすぐにわかった。
(無理して、見舞い来てたんか、この子……)
申し訳なさ、やるせなさ、いろんなものに支配される。
何か言おうとしても、喉が言うことを聞かない。
そんな私をよそに、怜は独り言のように話を続ける。
「……しょうがないんよ。ウチ、ちょっと病弱やから」
「…………」
「何黙ってるんや。『病弱アピールやめっ!』って突っ込むところやでー?」
儚い弱い雰囲気を漂わせながらも、軽口を叩き、不敵に笑う怜。
その顔に、強い既視感を覚えた。
この顔をされた時に私がしていたことは…
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