過去ログ - オリジナル小説【現代ファンタジー】
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28:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 19:56:55.01 ID:FkLb1xlW0
「いや〜、相変わらずものが少ないね〜」
このアレックという男は、先日のスケアクロウとはまた違った軽薄さを持っている。
主に女性関連でなにかしでかしてそうな感じだ。
「そういえば、エラメクちゃん、アニメとか見てる? 最近はまっちゃってさ〜」
「アレックさん、皮肉ですか? うちにテレビはありません」
あまり家の事情に突っ込まれたくないのか、マートの対応はどことなく冷たい。
「ああ、いや、そういうんじゃないんだよ。じゃあさ、漫画とかは?」
反省しているように頭を掻きながらもアレックは次の話題を持ってくる。
「……まぁ、それくらいなら」
アレックの態度も要因ではあるが、なによりメロとの時間を邪魔されたことが、マートの不機嫌のなによりの要因だ。
「それで、そんな世間話をしに来たわけじゃないんでしょう?」
マートの声に、お茶を運んでいたメロの動きが一瞬だけ止まる。
アレックの方は、メロからお茶を受け取り、それを一口飲んでから話題を切り出す。
「ははは、まぁそう怒らずに。重い話の前は、軽い話で流れをつけるって決めてるんだ」
唐突にアレックの声と表情が重苦しいものに変わる。
どうやら、本当になにか重要な話のようだ。
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