過去ログ - 黒子「おまじない……?」#3.5
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142: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2014/01/12(日) 23:22:01.53 ID:JnPxx0d/0


 刻命「困ったなぁ。これじゃあ飾利の所に行けないじゃないか」

 約3m離れた先に同行者が、彼女を見つめながら、その場に突っ立っていた。
 表情こそは笑っている――が、口調はやけに猫なで声だった。
 さらには顔つきも――何となくではあるが、どこかにやついているかのように――彼女の目には映った。

 まるで、今目の前で起きて、自分達に突き付けている現状――その到来を待ち焦がれて、さらには楽しんでいさえしているとも思えた。
 刻命本人と初春の間に広がっていた床板が――大きく裂けていた事に対して。

 廊下を大きく横切る形でできている裂け目の幅はおよそ2m強はあった。
 その気になれば飛び越えることは、刻命ならできなくもないように思える。
 ただし、先程の図工室の裂け目の時とは違って、梁など途中で足掛かりになりそうなものが――全く無かった。
 裂け目の下には、底の知れない深い闇が、さながら覗き込んだ者を一呑みにしてしまいそうな様子で広がっていた。

 体力のある刻命でさえ、飛び方次第では足を踏み外すということも、当然考えられる。
 そうなればただでは済まなくなるのは、容易に想像が付く。
 ましてや体力はあまり無い初春の場合はなおさらである。





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