842: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/07/21(月) 01:57:18.63 ID:25c1NsJp0
♪彼女の答えとハッピーエンド
少女「……どうすればいいの、どうしたら皆がこれ以上不幸にならずにすむの…? "どうすればわたしなんかが皆を助けられるの?"」
少女「…あきらめちゃだめだ、希望を捨てちゃダメだ、皆がわたしのなんかために苦しんでるんだ。だったらわたしが救わなきゃいけない…だから」
843: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/07/21(月) 01:58:12.19 ID:25c1NsJp0
少女「……これじゃない、これじゃない」バサバサ
少女「…あった、この本だ。きっとこの説話集の中に答えがあるはず」ペラペラ
少女「…これは……だめか。これじゃ意味がない。…でも、待って。もしかしたら……」
844: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/07/21(月) 01:58:58.29 ID:25c1NsJp0
少女「見つけた」
少女「これならきっと皆を救い出せる」
少女「…時間がない。行こう、彼の元に」
845: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/07/21(月) 02:00:55.60 ID:25c1NsJp0
―実験室―
竜『(あれからどのぐらいの時間が経ったのだろうか)』
竜『(永劫にも刹那にも感じられる、最早俺の中の時間は狂いきっている)』
846: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/07/21(月) 02:13:17.25 ID:25c1NsJp0
竜『(…幻聴、かな今のは。なんだ、ちゃんと狂えてるじゃないか俺)』
少女「(違いますよ、現実です。あなたは狂ってなんかいません)」
847: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/07/21(月) 02:14:02.16 ID:25c1NsJp0
少女「(メビウスさん、自分が今どこにいるか正確にわかりますか? わかっているならわたしに場所を教えてください、早急にお願いします)」
竜『(もしかして、君は今俺がどんな状況にあるかわかっているの?)』
少女「(わかってます、あなたがどんなに辛い目に合っているのかも、どうしてわたしの前から姿を消してしまったのかもわかっています。わからないのはあなたがこの世界のどこで苦しんでいるかだけです)」
848: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/07/21(月) 02:14:53.05 ID:25c1NsJp0
竜『(なんて、なんてことだ……馬鹿だ、あいつは大馬鹿者だ! なんで俺なんかに構うんだ!?)』
少女「(このままじゃお母さんは破滅してしまいます、だからそれを止めるためにもメビウスさんの居場所を教えてください。お願いします)」
竜『(でもどうやって止める気なんだ、君にそれが出来るとは思えない)』
849: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/07/21(月) 02:15:38.96 ID:25c1NsJp0
少女「(…なるほど、あの街の研究所の地下ですか)」
竜『(地上と違って地下の存在は公には秘匿されている。一般人が出入りできるような場所じゃない。監視の目も厳しい。子供の君が単身で侵入できるほど甘くはないよ)』
少女「(でも地下に降りるためにはエレベーターのパネルを特定の手順に沿って操作すればいいだけなんですよね? その手順もメビウスさんは知っている)」
850: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/07/21(月) 02:16:30.40 ID:25c1NsJp0
少女「(…なら大丈夫ですね。なんとかいけそうです)」
竜『(は、はあ!? 一体何を言っているんだ…)』
少女「(まずわたしは服を全て脱げばメビウスさんと同じく機械に感知されません」
851: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/07/21(月) 02:18:08.68 ID:25c1NsJp0
少女「(問題、ですか?)」
竜『(地下の扉で重要な場所はカードキーがないと開かないんだ。特にこの部屋の扉はごく限られた人物のカードキーでしか開かない、一般人はどうあがいてもここには辿り着けない)』
少女「(カードキー……どこかに忍び込んで盗み出すというのは)」
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