20: ◆aTPuZgTcsQ[saga]
2013/10/14(月) 20:07:59.47 ID:ZqZKzP3U0
「だって……先生が悪いんですよ。私達いっつも何時間待たされてると思ってるんですか?それをちょっと落書きされたぐらいで怒るなんてどうかしてます」
「俺は、遅刻との関連を聞きたいんだよ。どうやったら、この行為が正当化されるのか聞いてるんだ」
「だから、いつも私達にしてる事を思えば、こんな些細な事どうでもいいじゃないってことよ。なによ、エラソーに……」
「……遅刻と落書きが何か関係あるのか!」
場の空気が凍りついたのは分かっていた。
ナルトとサスケさえも、目を見開いて驚いている。
それでも、俺の口は止まらない。
「どこをどうやったら二つの事象が結び付くんだ!お前のやったことは報復にすらなっていない!ただの八つ当たりだ!」
「か、カカシ先生!きっと、サクラちゃんも反省してるってばよ!なぁ、サクラちゃん!」
「私は……」
『報復にすらなっていない。ただの八つ当たりだ』あれは俺に向くべき言葉だった。
「落書きぐらいで何をごちゃごちゃ騒いでやがる。こんなことどうでもいいだろ」
「どうでもいい……?」
「バカ!何言ってんだよサスケ!」
「ホント、こんな下らない事で騒いじゃって、大人気ないわね」
「もうやめろってばよ!サクラちゃん!」
「……俺がどんな思いでお前らの上司やってるのか、考えたことがあるのか……!」
「へっ?」
「……元々俺には下忍試験の合否を判定する権利なんて無かったんだ!メンバーを見れば分かるだろ!これは三代目に押し付けられただけの立場なんだよ!なのに何が悲しくて、こんな目にまで遭わされなきゃいけないんだ!」
「なんだと……!」
「……最低……!」
「そんな……そんな嘘だろ先生?合格って言ってくれたじゃねぇかよ……!俺たちの事、認めてくれたんじゃなかったのかよ!」
吐き出してしまった言葉を取り消せるほど、世の中は甘くない。
確かに俺の言ったことは、俺の胸の中でわだかまりを作っていた事だった。
しかし、あの三代目が立場を押し付けてきたりする筈がない。
事実、強制など一切されてないのだ。
自分の中でそう納得していたのに、なんて馬鹿なことを口走ってしまったのだろう。
今さら、全ては出任せだと伝えても、きっと誰も信じはしない。
第七班はこの日、終わってしまった。
35Res/45.08 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。