過去ログ - ガリアの空の下【ストライクウィッチーズ】
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/10/21(月) 01:08:51.28 ID:bFC+eytVo
そもそも、リーネさんがいなかったら、このわたくしなどがガリアのためにできることなどなんにもなかった。
復興にかける熱意しか持ち合わせがなかったわたくしに、リーネさんは具体的な方法論と、
それを実現するための機会を常に用意してくださっていたのです。
わたくしは、日頃からそう思っていました。
それをリーネさんに伝えると、リーネさんはちょっと恥ずかしげに笑って、きまってこう言うのでした。
「ペリーヌさんがいなかったら、わたしはガリアの人のために頑張ろう、なんて考えることもなかったと思います。
誰かのために汗を流そう、なんてきっと思いもしなかったと思います。
だから、わたしこそペリーヌさんにはとっても感謝しているし、尊敬しています」
と言われるのでした。
でも、なんでそんな事で感謝されるのか、わたくしにはよくわからないままでしたが…。
…とにかく、そうやっていつもわたくしの成すべきことを教えてくれたリーネさんは、
いまこの時も、これまでわたくしにものごとを教えてくれた時のように、静かな、だけど確信を秘めた顔でいうのでした。
「今、このガリアに人が戻ってこない、いちばん大きな理由は、
先頭を立って歩いてくれる人、自分たちを守ってくれる相手が見いだせないからです。だから…」
その一言で、わたくしの脳裏で閃光が煌めいたように思考がつながりました。
わたくしは、貴族としての務めを、領主としての務めを実際に果たしたことがなかったので
いままでそれを知らなかったのです。はっきりとは意識してこなかったのです。
シャトーは、大きく偉大な城は、決して住む人だけのためのものではないのだと。
時に災害の際に領民を腕に抱くように庇護し、時に高みからものごとを眺望し、そして決断する。
何かにつけて不安に満ちたこの世の中で、せめて高貴に、滑稽なまでに高々と立つことで
自分を守るものがそこにいるのだと、しらしめ、また護るを実践する…。
それこそが、父がかつて果たし、そして殉じた、貴族の使命。
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