47: ◆6xwp19VYUg[saga sage]
2013/10/27(日) 21:49:06.55 ID:xnyh+LjWo
意外にも、少年を尋問したり、拷問したり、そういうことをする輩は現れなかった。
ただ退屈なままに時間だけが経過する。
もし少年がぐうたら眠り続けるとか、そういった生活への適性がなかったら、発狂しかけていたかもしれない。
一日の大半を寝台で横になって過ごし、気がつくと食事が差し入れられているので食べる。
48: ◆6xwp19VYUg[sage saga !orz_res]
2013/10/27(日) 21:50:19.62 ID:xnyh+LjWo
出会わなければよかったのだろうか。
49: ◆6xwp19VYUg[sage saga]
2013/10/27(日) 21:51:45.00 ID:xnyh+LjWo
「いや−、毎日毎日あなたが寝ているものだから、ひょっとして眠り姫さん?
ってファンタジーなことを疑っていたかも、ってミサカはミサカは伝えてみたり」
「なンなンだよそのウザってェ口調は」
50: ◆6xwp19VYUg[sage saga]
2013/10/27(日) 21:52:28.00 ID:xnyh+LjWo
少女を気にしないよう努め、いつものように味気ない食事を開始する。
黒パンの堅さにも、もう慣れた。
黙々と口に運ぶ少年を、少女はじっと眺めていた。
51: ◆6xwp19VYUg[sage saga]
2013/10/27(日) 21:53:22.98 ID:xnyh+LjWo
そう、確かに、少年の名は“木原鈴科”として登録されているだろう。
しかし、8年程その姓を名乗っても、自分が木原であると自覚できたことはなかった。
最初の2、3年は、それこそ必死だったと思う。
52: ◆6xwp19VYUg[sage saga]
2013/10/27(日) 21:55:06.42 ID:xnyh+LjWo
「……何でもねェよ。俺は貴族と言っても、元は孤児だからな。
こォいう飯も食ったことはあるし、こォいうモンすら食えなかったことがある」
8歳までいた孤児院は、それなりにクソったれた場所だった。
53: ◆6xwp19VYUg[sage saga]
2013/10/27(日) 21:57:14.58 ID:xnyh+LjWo
鈴科が食事を終えると、少女は再度鍵を開けて盆を受け取った。
「お粗末さまでしたー、ってミサカはミサカは謙遜してみたり」
「粗末って点は否定しねェぞ。……ごちそォさま」
54: ◆6xwp19VYUg[sage saga]
2013/10/27(日) 21:58:46.35 ID:xnyh+LjWo
急にしんと静かに、冷たくなった部屋の中で、鈴科は寝台に横たわった。
「ワケのわかンねェガキ」
55: ◆6xwp19VYUg[sage saga]
2013/10/27(日) 22:01:00.57 ID:xnyh+LjWo
今回は以上です。
ほのぼのですね。
打ち止めの口調がかなり難しいです。
56:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/11/05(火) 01:42:08.16 ID:d+OWSLxV0
乙
57:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/11/14(木) 21:55:03.93 ID:Wseb8BG7O
【この糞スレは無事に終了しました】
よっこらしょ。
∧_∧ ミ _ ドスッ
( )┌─┴┴─┐
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