102: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 17:51:44.56 ID:199Q0AEFo
握手をする相手の思考が、凛へ干渉するという些細なレベルではなく、荒い勢いで逆流する。
気にしないように、気にしないように、と強く思っても、強制的に脳へ流れ込んでくる干渉波からは、どうにも逃れられない。
103:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/11/02(土) 17:57:28.99 ID:mkYWp9AD0
また読めるヤター
ギブスンの『ニューロマンサー』の雰囲気ですな。期待。
104:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/11/02(土) 18:01:04.96 ID:1KbHWk5O0
おお、来てた
期待
105: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 18:05:52.48 ID:199Q0AEFo
それでも握手会を中止するわけにはいかない。意識を強く持って、凛は耐える。
――そう、その笑みを僕だけに向けて! はぁはぁ、その可愛く綺麗な顔を僕が白に染めてあげるよ!
106: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 18:07:41.38 ID:199Q0AEFo
そしてその中の幾許かは、凛へ向ける視線の内側に、性的な色を込めていた。
――僕がいつもシコる掌に、凛ちゃんが触れているゥッ! もうこれだけでトんじまいそうだ!!
107: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 18:08:23.31 ID:199Q0AEFo
――ああ、渋谷凛ちゃん……キミは素晴らしい偶像―アイドル―だよ……ふぅ……
何十人目かの握手で、再び強い性的な視線を送られたとき、
108: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 18:08:49.83 ID:199Q0AEFo
109: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 18:09:28.69 ID:199Q0AEFo
皆が視ているのは私自身なの?
皆が視ているのは私の外見なの?
110: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 18:10:15.97 ID:199Q0AEFo
顔をしかめ、眼を閉じると、先ほど逆流してきた、大勢の穢らわしい劣情が凛の脳にリフレインする。
――ああ、凛ちゃん……! 今日も微笑んでくれてるね! あぁ、はぁっ!
111: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 18:11:01.78 ID:199Q0AEFo
「はぁ……はぁ……なんなの、これ……」
湧き上がる吐き気を、ゴクリと空唾を呑み込んで、抑えつけた。
だめだ、今日はさっさと帰ろう……。
112: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 18:12:15.79 ID:199Q0AEFo
そのまま事務所の扉を開けて退出し、エントランスをふらふらと進む。
――さっきのリフレイン、最後のあれは一体なに……?
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