276: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/04(月) 00:37:33.65 ID:cp6WeGbSo
物的証拠、状況証拠、それら全てが、凛の首元に刃を突きつけている。
最大にして最高の証拠であるはずの自らの肉体が、一番信じられない。
なんと皮肉な状況だろうか。
277: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/04(月) 00:38:58.17 ID:cp6WeGbSo
すぐに、はっ、と意識を戻す。
そこへ立っているのは、確かに、渋谷凛―わたし―。
でも、本当に、渋谷凛?
278: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/04(月) 00:43:14.78 ID:cp6WeGbSo
279: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/04(月) 00:44:52.98 ID:cp6WeGbSo
PiPiPiPi……
ぱちり。
280: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/04(月) 00:45:34.02 ID:cp6WeGbSo
今日も仕事。
今日もアイドル活動。
281: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/04(月) 00:46:55.89 ID:cp6WeGbSo
・・・・・・
282: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/04(月) 00:48:45.88 ID:cp6WeGbSo
しかしネクタイが蓋の役割をしているので、あまり風の流れは起こらない。
「凛、どうしたの、隈がひどいよ」
そこへ、ちょうどポートのプラグを抜き、退社しようとする加蓮が通り掛かった。
283: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/04(月) 00:49:17.05 ID:cp6WeGbSo
顎に手を当てて足許を見詰めると、その様子に、何かを感じ取ったのか、加蓮が云う。
「じゃあアタシ、夕方にでも事務所へ出てこようか? どんな話?」
その提案に凛は視線を上げ、申し訳なさそうに微笑んだ。
284: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/04(月) 00:49:49.26 ID:cp6WeGbSo
午後、あの笑みを破壊する事実を述べなければならないのだと思うと、実に気が滅入る。
はぁ、と溜息を漏らし、右手に持ったバッグを降ろしてから、自らのブースへ坐った。
ブース自体は、簡素なものだ。
285: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/04(月) 00:51:46.21 ID:cp6WeGbSo
数瞬でデータリンクを終え、メニューが表示される。
{ お仕事 } [ LIVEバトル ]
[ レッスン ] [ 特訓 ] [ ガチャ ]
286: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/04(月) 00:52:33.95 ID:cp6WeGbSo
≪皆さん、でれっす。CGプロ・ニューロキャスト、CLUB nb STATIONのお時間、本日のパーソナリティは渋谷凛だよ≫
目を瞑り、テレパシーを送る感覚で言葉を紡ぐと、それがそのままリスナーのニューロンへと届けられていく。
≪まずお知らせだね。来週プルリーグに出演することが決まったんだ。共闘するメンバーは誰になるのか、まだ私も知らされていないんだけどね≫
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