過去ログ - 葉隠「10割占い」霧切「後日談よ」
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933:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/29(金) 08:49:45.37 ID:jdPmmt0K0
雪美が華那たちのことを心から友達だと思っていないことを知っているからこそ、雪美の言葉に顔色一つ変えず答えることができている。
周りの面々は、わけがわからないという様子で見ているというのに。

「か…華那…何言ってんだお前…鷹城も…
 お前ら、ダチじゃないのかよ…いつも一緒にいただろ…?」
以下略



934:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/29(金) 08:50:28.16 ID:jdPmmt0K0
「ねえ華那ちゃん、何か、忘れてなぁい? 違和感、感じなかったぁ?」

華那は眉を顰め――目を見開き、辺りをきょろきょろと見回した。
本当に、利口な子。
命の危機に瀕しても、状況を冷静に見ることができている。
以下略



935:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/29(金) 08:51:05.51 ID:jdPmmt0K0
突如前方に現れた、S


936:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/29(金) 08:52:00.24 ID:jdPmmt0K0
「雨宮くんと山本さんは?」

華那の指摘に、龍輝は振り返って2人の姿を確認した。
親友の1人である雨宮悠希(男子三番)は、丸く縮こまってしゃがむチームリーダーである山本真子(女子十九番)を覆うようにして真子を護っていた。
2人の様子を見る限り、どうやら銃弾は誰にも当たらなかったらしい。
以下略



937:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/29(金) 08:52:38.62 ID:jdPmmt0K0
剣道部で活躍する賢吾に刀を持たれるというのは恐怖でしかないが、反射神経なら龍輝は誰にも負けない自信があるし、真剣白刃取りはできなくとも大きな物でその刃を遮ることくらいなら難しいことではない。
賢吾の舌打ちが聞こえ(おーおー、真面目な榊原もそんなモンするんだな、初めて知った)、何度も刀を振り下ろすが、龍輝はそれを悉く受け止めてみせた。
それを離れた場所で見る雪美が「ふふっ、川原くんすごいすごい」とぱちぱちと拍手をしているのが非常に腹立たしいが、今は賢吾の相手をすることで手一杯だ。

「…龍くん、榊原くんを相手してて」
以下略



938:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/29(金) 08:53:55.39 ID:jdPmmt0K0
「…真子っ、雨宮ぁっ!!
 絶対、逃がすもんか、今度こそ…ッ!!」

“今度こそ”というのは、季莉たちが城ヶ崎麗(男子十番)らの班を逃がしたことを指しているのだと思うが、麗たちを逃がした腹いせに殺されるだなんて絶対にごめんだ。

以下略



939:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/29(金) 08:54:32.19 ID:jdPmmt0K0
『護るからね』と言った女の子(しかも彼女でも、普段親しかったわけでもない、ただのクラスメイトだ)を本当に護って命を落とすだなんて、並のヤツには絶対できっこない――正真正銘イケメンだよ、悠希。

「くそ…くそっ、くそぉッ!!
 何なんだよお前ら、意味わかんねぇよ、この、人殺しッ!!!
 華那と悠希がテメェらに何したよッ!!?」
以下略



940:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/29(金) 08:55:29.53 ID:jdPmmt0K0
文句の1つでも言ってやろうと思ったが、口を開いて出たのは血液と呼気だけだった。
その様子を見た雪美が、華那の頭を撫でた。

「可哀想に…痛いのに苦しいのに[ピーーー]ないなんて…
 賢吾…華那ちゃんを、助けてあげてくれる?」
以下略



941:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/29(金) 08:56:25.17 ID:jdPmmt0K0
「ねえ、あたし、死にたくないわ」

2番目に出発する班として教室を追い出されて廊下を歩いている時に、鷹城雪美(女子九番)はプログラムに参加させられ今から戦場へと出なければならないという状況とは思えない程に落ち着いた声で、そう言った。

もちろんそれはその後ろを歩いていた松栄錬(男子九番)も同意見だった。
以下略



942:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/29(金) 08:57:07.19 ID:jdPmmt0K0
紗羅ともみじはクラスの女子の中で数少ない錬のことを名前で呼ぶ人たちで、小柄な2人が一緒に騒いでいる姿は見ていて微笑ましく、紗羅は性格がキツいところもあるが基本的には良い子だし、もみじはぽわんとしていて癒される。

とにかく、たとえチームが別でルール上敵になったとしても戦いたくない相手だと錬は思ったし、季莉や賢吾も同じ意見だった。
しかし、雪美は、きょとんとした表情を浮かべ、3人に向き直った。

以下略



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