14:iw9CbjUR0[saga]
2013/11/23(土) 22:11:23.42 ID:CXnOni3h0
 「……ということなんだけど」 
  
 春香がそのことを伝えたとき、雪歩たちは彼から春香が聞いた時のように、ぽかんと口を開けていた。 
  
 「トランプは、これかしら?」 
15:iw9CbjUR0[saga]
2013/11/23(土) 22:16:33.42 ID:CXnOni3h0
 5分経ち、10分経ち、4人はトランプタワーの完成をさせるために、懸命にカードを立てた。 
  
 そしてついに―― 
  
 「あ、できた! できたよ!」 
16:iw9CbjUR0[saga]
2013/11/23(土) 22:22:09.86 ID:CXnOni3h0
 「春香ちゃん?」 
  
 「ん? あ、うん、私もやるよ。この上にカードを並べて……また立てていくんだよね。2段目の最初は、春香さんが立てちゃいますよー! なーんて」 
  
 「うふふ、楽しそうね」 
17:iw9CbjUR0[saga]
2013/11/23(土) 22:29:50.61 ID:CXnOni3h0
 「おお、できたか」 
  
 「はい! できたとき、すごく感動しました!」 
  
 やよいが何の曇りもない目で、彼に伝えた。 
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/11/23(土) 22:32:28.81 ID:CXnOni3h0
 「じゃあ、レッスンやるか」 
  
 「はい!」 
  
 それからのレッスンでは、彼だけでなく4人それぞれからも意見がとびだし、それを彼女たちが受けることで、着々とできるところを増やしていった。 
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/11/23(土) 22:38:46.97 ID:CXnOni3h0
 そして迎えた、フェス本番。 
  
 小鳥に記者が事務所に来ることを伝え、会場で彼女たちの表情を見る。 
  
 この日のために用意した衣装も、よく似合っている。彼女たちの表情に、彼もうなずいた。 
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/11/23(土) 22:45:01.13 ID:CXnOni3h0
 「やよい、調子は?」 
  
 「ばっちりです! 今日は、ええっと……あ、ひっしょうきがんっていうので、ご飯に卵かけて食べてきたんで!」 
  
 「よし、今の自分の全力を出せよ」 
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/11/23(土) 22:50:09.09 ID:CXnOni3h0
 空に上がったその言葉は、きっと事務所の人たちにも届いたであろう。 
  
 彼女たちは765の看板を背負い、その代表としてこのフェスのステージに立つのだ。 
  
 「ハッ、まさかこんな時代に、仲良しごっこしてる奴らがいるなんてな。ムカつくぜ」 
22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/11/23(土) 22:57:43.77 ID:CXnOni3h0
 「……君たちは?」 
  
 「961プロのジュピター……って言えば、大体アンタには説明つくんじゃねぇの?」 
  
 冬馬が放ったセリフに、彼は一瞬固まる。 
23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/11/23(土) 23:05:32.19 ID:CXnOni3h0
 「……いったいなんだったんだ?」 
  
 「なんだか、すっごく私たちに、怒った顔してましたね……」 
  
 「すごく強そうだったね……大丈夫かな?」 
24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/11/23(土) 23:12:26.75 ID:CXnOni3h0
 ステージ上で舞う妖精たちの輝きは、木星の前にはあまりにも小さかった。 
  
 ジュピターのダンス、歌は彼女たちの頑張ってきたものを嘲笑うかのように華麗で、無駄がない。 
  
 会場の客も、木星の引力に吸い込まれるかのように春香たちの下を離れて行った。 
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