30: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/11/30(土) 22:13:20.39 ID:wEs44zmDO
自分で淹れたグリーンティーを水筒に詰めた。最高の芋ようかんも用意した。作戦準備は完了。あとは任務を遂行するのみだ。
そして私は今、特訓後の一夏が出てくるのを待ってロッカールームの前にいる。
「はあ……」
──このお茶と茶菓子を一夏は気に入ってくれるだろうか……それにどうやって渡そう。
かつてない緊張を私は覚えていた。
「ここまでの段取りは完璧だ! 大丈夫……でもちょっと練習しておこうかな」
万が一にも失敗は許されない。シミュレーション試行回数は多くても良いだろう。
よし、こんなのはどうだ。
「嫁! 茶だ!」
……ストレート過ぎるな。もう少し柔らかく攻めてみるか。
「嫁! お茶にするか? 茶菓子にするか? それとも私か!?」
……口にしてはみたがどうも私らしくない気がした。それにどれを選ばれても困る。うーむ。
「一夏。お茶を持ってきたぞ。飲むか?」
「お、ラウラ。ちょうど喉がカラカラだったんだ」
「そうかそうか………ってええええぇっ!」
──待ち伏せをしたつもりが遭遇戦に突入した。
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