14: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:06:46.34 ID:xyEICOsu0
「町並みはあまり変わらないな。味のれん、まだあったんだ」
何年か振りに地元に帰って来たけど、学校への道は殆ど変わっておらず不思議と安心出来る。
やはり日々目まぐるしく変わっていく都会は俺に合っていないのかもしれない。
「さっきの子、南高の生徒だよな。制服も変わってないし」
見覚えのある制服に懐かしさで胸が一杯になるが、帰省で熊本に来たわけじゃない。今の俺はプロデューサーだ。
すべきことは、過去を省みず未来のトップアイドルを見つけ出すこと。 そのためにも、とにかく声をかけなければ。
「ん? あのバス停、まだ屋根がないんだな」
学校への道を歩いていると小さなバス停を見つける。学生時代俺も使用していた思い出の場所だ。
「ベンチは出来たんだ。おや? 誰か寝てる?」
先客がいた。近づくとベンチに座ったまま眠っている少女が1人。起こさないように音を殺して隣に座る。
「えーと、寝てます?」
程よく暖かい陽だまりの中、彼女はすぅすぅと可愛らしい寝息を立てている。気付かれないようにそっと顔を覗き込む。
この制服は俺の母校と同じものだ。という事は、後輩になるわけか。
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