過去ログ - 美穂「一期一会のアルペジオ」
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15: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:08:36.86 ID:JQeRQEBk0
第三者が見たら間違いなく通報するだろう光景。だけど今ここには彼女と俺しかいない。まるで時間が止まってしまったかのような感覚。
いや、止まってなんかない。空から揺れ落ちて来た白い羽が時の流れを主張していた。風に揺られながら羽はアクセサリーのように彼女の頭の上に落ちる。

「……この娘、可愛いな」

以下略



16: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:11:17.99 ID:g5646tB80
「すぅ……」

「え、えーっと……。どうしよう」

思ってもいなかった展開に少しドギマギしてしまう。彼女はと言うと、幸せな寝息を立てながら、俺の膝に羽のついた頭を預けている。
以下略



17: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:12:33.87 ID:g5646tB80
――

「うーん、今何時……」

ゆっくりと意識が覚醒していく。今は何分だろうか、バスはまだ来ていないかな……。
以下略



18: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:14:22.83 ID:g5646tB80
「痛い!」

「ほげっ!?」

見事顎に頭突きを一発かましてしまい、男の人は苦悶の表情を浮かべる。
以下略



19: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:16:28.55 ID:g5646tB80
私は彼に謝り倒し、彼はその全てに気にしないで良いよと言ってくれる。全力のキャッチボールを繰り返している内に、2人とも落ち着いて来ていつものペースに戻ることが出来た。

「え、えっと! 隣にす、座った時に、わ、私が倒れこんできた、ってことですか!?」

といっても私は極度のアガリ症で恥ずかしがり屋なので、普段から落ち着きがないと良く言われる。
以下略



20: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:18:58.04 ID:g5646tB80
顔を掻きながら彼は名前を聞く。どうしたんだろう?

「な、なな名前、ですか!? え、えとっ! こ、小日向……、小日向美穂です」

よくよく考えると、この時よく素直に名前を教えたものだと思う。もし彼が変質者だったならどうなっていたことか。
以下略



21: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:20:08.78 ID:g5646tB80
「えっと、小日向さん?」

「な、なんでしょうか?」

「あのさ、実は俺こういうものなんだ」
以下略



22: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:21:28.46 ID:g5646tB80



「アイドルに興味が有ったり、しない?」

以下略



23: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:23:20.15 ID:g5646tB80
アイドルに興味が有ったりしない? あれ? これって……。

『昨日女子生徒にアイドルにならないかと声をかける……』

「先生が言ってた人?」
以下略



24: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:24:59.36 ID:g5646tB80
彼の顔と携帯画面を交互に見る。はっきり言って怪しいことこの上ない話だ。
だけど私は彼の言っていることに嘘はない、嘘を吐いている目じゃない。そう感じていた。
何故かと聞かれても、はっきりと答えることはできない。言ってしまえば、直感なのだから。

「は、はい。ちゃんとした事務所ってことは分かりました。あれ? ってことは……」
以下略



25: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:27:11.58 ID:g5646tB80
「落ち着いたかな?」

「は、はい。すみません。ご迷惑をおかけして」

「仕方ないさ。急に言われたら誰だって驚くよ」
以下略



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