2: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/13(金) 23:42:25.02 ID:TnNgVRyo0
 ―― 
   
 Life is like a box of chocolates. 
 You never know what you’re gonna get. By Mrs.Gump 
   
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/13(金) 23:42:43.58 ID:pJZZzT2DO
 あの文字数がページ換算で某鈍器ノベルのSSか 
 あれすごい好きだったし楽しみですわ 
4: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/13(金) 23:45:03.94 ID:73ir32Ew0
 例えお婆ちゃんになったとしても、その日のことは忘れないだろう。  
  校庭に植えられた金木犀の甘い香りが秋の訪れを感じさせた、これ以上ないぐらい爽やかで、最高の日向ぼっこ日和だった。  
    
  土曜日の授業はお昼まで。4時間目の授業が終わり、いつも通りの簡易な連絡しない帰りのSHR。  
    
5: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/13(金) 23:46:49.75 ID:YBaUZDNc0
 「私には関係ないかな」  
  
 誰にも聞かれないようにつぶやく。本物のスカウトさんだとしても学校の言うように単なる変質者だとしても、私には逆立ちしたって縁のない話だ。 
 ……逆立ちは未だに壁がないと出来ないけど。 
   
6: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/13(金) 23:48:11.51 ID:73ir32Ew0
 「ねぇねぇ美穂ちゃん! 今日って忙しかったりする?」  
  
 「え?」  
  
 さっきの先生の話をぼんやり考えていると、後ろから焦った表情の友達が声をかけてきた。 
7: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/13(金) 23:49:05.04 ID:YBaUZDNc0
 私の通う津田南高校には一風変わった行事がある。それがこの毎年12月に行われるクリスマスパーティー。名前通りのイベントで、全校生徒が集まってクリスマスを祝うというものだ。 
   
 「今年の開催日は……、あっ」 
   
 12月16日――。365日のうちできっと一番大切な日、私の誕生日だ。 
8: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/13(金) 23:53:20.91 ID:73ir32Ew0
 「はぁ、疲れたよ……」  
  
 腕時計を見るともう14時を過ぎている。委員会は私が思っていた以上に大変なものだった。  
  
 気合を入れたにも関わらずお腹の虫は鳴いてしまうし、代理出席でこれまでの会議の内容を把握していなかったため理解が追い付かず、 
9: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/13(金) 23:55:08.58 ID:1TW+LqO90
 バス停にはベンチはあるけど屋根はついていない。 
 春とか秋はまだ良い、だけど夏は日差しがガンガン照りつけて、雨の日はベンチが濡れてしまうので立って待たないといけなくて不評だったりする。 
  
 だけど私は木々から漏れる暖かな日差しを、体一杯に浴びることの出来るこのバス停が大好きだった。 
   
10: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/13(金) 23:56:44.26 ID:73ir32Ew0
 ――  
  
 プロデューサーの心得その1 とにかく足を使え!  
  
 「君、アイドルに興味あったりしない? え? 間に合ってる? いや、間に合ってるってどういうこと?」  
11: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/13(金) 23:59:23.92 ID:zMZ2R4gZ0
 『君、アイドルプロデュースをしてみないかい?』 
   
 『はい? アイドル……なんですって?』 
   
 バイト先にやって来た眼鏡のおじさんは唐突にそう言った。なんでも新しく芸能事務所を設立するにあたって、新たにプロデューサーを雇う必要が出来たとのことだった。 
866Res/847.25 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 
板[3] 1-[1] l20 
	このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
	もう書き込みできません。